「漂流物」
車谷長吉著/新潮社/1600円

amazon死後に地獄というものがあるとしたら、こういう生前の醜い想いが漂っている場所のことかもしれない。
この本を読んでそう思った。
短編集だが、著者が吐き出す地獄模様は1ページが10ページ分くらいの密度で読者におそいかかり、読み通すのになかなか力がいる。ある種、私小説であると思うのだが、私小説も行き着くとこういった「心の中の地獄」を描くしかないのだろう。ボクはこの人が書く嫉妬地獄みたいなものを読んでみたい。
1999年10月01日(金) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(日本)