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「ざらざら」

amazon出す本ごとに充実を感じさせる川上弘美の短編小説集。8ページ前後の超短編が23編収録されている。
読みはじめて著者の世界に浸りきるまでは「なんだか物足りない」「なんてたよりない」「さらりとしすぎてる」という印象だが、4,5編読んだあたりからだんだん気持ちよくなりだし、最後の方では「あぁこのままずぅっと読み終わらないと良いなぁ」とか思った。なんてやわらかくさらさらと言葉をつむぐ人だろう。表面はさらさらなのに、その少し奥にきちんとざらざらを隠している(表題の「ざらざら」はそういう意味ではないけれど)。ちゃんと描き込んでいるのに肩に力が全く入ってないように見える技も素晴らしい。
女性が読むとより強い共感を覚えるのだろうなと、少し嫉妬しながら読んだ。気楽にさらっと読めるが、じっくり再読味読してみたくなる逸品。ボクは好き。
2007年01月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(日本)
@satonao310