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LV5「FLY, DADDY, FLY」

金城一紀著/文藝春秋/1200円

フライ,ダディ,フライ
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「対話篇」を読んで金城一紀恐るべし、と震えたボクの金城一紀体験第二弾。

つか直木賞をとった「GO」を先に読めよという感じだが。まぁとりあえずコレから。「対話篇」とはずいぶん違う筆致の明るいエンターテイメントである。で、後でわかったがこの本の前作であり著者デビュー作の「レボリューションNo.3」に出てくる少年たちが深く関係している。そういう意味では「レボリューションNo.3」をもっと先に読んだ方がよかったかも。

題名見て、映画「ロッキー2(だったかな)」の中でロッキーが「WIN, ROCKY, WIN」というTシャツを着て縄跳びしている姿がいきなり思い出された。映画の中で1分と映っていない場面なのだが、なぜか印象的で覚えていたわけ。あのTシャツみたいな題名だなぁ…そんな記憶とともにこの本を読みはじめたわけなのだが、これがまた、なんつうか、まさに「ロッキー」なのだな。著者もあのTシャツの印象が強かったのだろうか、とちょっと思ってしまったくらいロッキーだった。

主人公は父親。平凡なサラリーマン。ある事件で破綻してしまった幸せな生活を取り戻すためにささやかな復讐を誓う。そしてあるキッカケで知り合った少年たちに教えを請い、体を鍛え直して自分を変え、復讐に成功するのだ。その過程が感動的。特にルーティンの象徴であったバスとの競争は涙すら誘う。うまいなぁ金城一紀。少年たちの描き方もリアリティあり楽しい。甘いとかありがちとかいう批判もあるかもしれないが、ボクはこの本、好きです。

2003年11月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

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