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「光の帝国」

amazonある日メールが来て「なぜ恩田陸を読んでないの?」とあった。あぁ恩田陸、そういえば気になっていたけど読んでなかったなぁ、ということで数冊取り寄せて読んでみた。
まずは処女作「六番目の小夜子」と「ネバーランド」とこれ。
で、「ネバーランド」の方が完成度高いとは思うけど、一番強く印象に残ったのがこれである。副題に「常野(とこの)物語」とあるが、実際には副題を本題にした方がよかったと思う。「光の帝国」なんて、内容とまるでそぐわないし、第一スターウォーズちっくでなんだかおどろおどろしいではないか。
内容的には不思議な能力を持つ一族の繁栄と存亡の話であり、とても美しく、そして緊張感に満ちた連作短編集である。
滅び行く一族の哀愁と見えぬ敵との闘いに対する悲壮感が物語に深みを与えている。一族の歴史や敵の必然性、逃げていくべきなどもちゃんと書き込んでいけば(今はまったく書かれていず、読者はわからないままラストまで引っ張られる)、ある意味「十二国記」的一大叙事詩にもなりえる題材。そのうちきちんと書き直して欲しいと願ってやまない。
2002年09月01日(日) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:ミステリー
@satonao310