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LV3「月のしずく」

浅田次郎著/文藝春秋/1429円

月のしずく
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小説が心のマッサージであるならば、こういう「泣かせ」狙いは決して間違っていない。日々の生活にほんの少し潤いを与えてくれる。忘れそうになっていた何かを取り戻させてくれる。

だが、本来それはスパイスとして効いてくるべきもので、その狙いがモロに見えてくると鼻につくものだ。泣かしのド演歌が聞いていて辛いのと一緒。狙いはわかるが読んでいて辛い。「鉄道員」でこの系統は打ち止めして欲しかった。

いい話は多いのである。もう少し構成を淡白に、さらりと書いてなおかつ泣かせて欲しい。こういう書き方をしていると著者はここで終わってしまう気がする。そんなにヤワではないとは思うが、でも、ちょっと心配。

1997年12月01日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

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