トップ > おもしろ本 > 著者別一覧 > あ > アン・タイラー >
「ここがホームシック・レストラン」

amazonこのところどしどし文庫化が進むアン・タイラー。これは1982にアメリカで出版された長編の文庫化にして新刊だ。
前半はなんだかとろいな、と感じたが、中盤からは一気に読ませて呆然と空を仰がせる。さすがアン・タイラー、としかいいようがない。心の襞を、まるで標本にするように丁寧に採集していくその手法は、こうして家族をいろんな角度から書かせると特に際だち、なんだか違う人生を生ききったような充実した読後感をもたらす。
この長編に限って言えば、エズラの心の襞にだけ、読んでいて入り込みにくかったのが残念だが、生きている限りついてまわる「家族という小宇宙」をこれほどまでに彫りだして見せた小説は少ない。
読む人によっては甘ったるいソープドラマと取るかもしれないが、ボクはアン・タイラーを支持します。ゆっくり惜しみながら全作読もっと。
1999年02月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(海外)
@satonao310