中村勘三郎さんを失ったことは喪失というより “災害” に近い
2012年12月 9日(日) 23:28:39
今週の12月5日に57歳で亡くなった十八代目中村勘三郎さん。
今日の日曜日、なぜかNHK系が力を入れた特集をいくつもやっていた。
昼間のNHKの3時間特集は、過去の「こんぴら歌舞伎特集」や彼主演の大河ドラマ「元禄繚乱」をノーカットで流したりして圧巻だった。その後、BSプレミアムでは「中村勘三郎と仲間たち」、Eテレでは「一八世中村勘三郎の至芸」として「梅雨小袖昔八丈」「春興鏡獅子」をたった今やっている。
見れば見るほどすごい。
生きている彼の舞台を、もっともっと見るべきだったと後悔してももう遅い。
この努力、この愛嬌、この奔放。
野田秀樹がある新聞に書いていた。
「歌舞伎界だけじゃなくて演劇界にとって、彼を失ったことは、ただ喪失じゃすまないな。被害というか損害というか、災害に近いような、そんな気がしますね。」
この言葉がすべてである。
そう、彼を57歳で失ったことは、“災害” に近い。
そして、この大きな “災害” を目の当たりにして呆然としている人の多いこと。
縁遠いボクですらそんな気持ちである。
歌舞伎関係者、演劇関係者、彼を心から愛した観客たち、彼に関わったすべての方々のお気持ちはいかばかりだろうか。
彼の舞台をテレビで観ながら、ボクは「亡くしたら “災害” に近い他の人々」のことにも想いを巡らせていた。
普段はみんな元気に活躍している。
でも、いつか忘れた頃に “災害” はやってくる。その日が来る前に。もっと見なくちゃ。もっと触れなくちゃ。もっと伝えなくちゃ。
そんなことを思う夜です。おやすみなさい。
