段ボール1箱分くらいな人生

2011年9月20日(火) 6:47:37

4月1日に25年いた電通を辞めて独立したんだけど、3月11日の大震災以降の激務で、まっっったく「独立のためのいろいろな準備」や「独立後の体制づくり」や「電通時代の物品整理」ができておらず、サラリーマン時代そのままにずるずるっと始まっちゃった感じなのですね。

具体的に言うと、仕事環境。
デスク周りはサラリーマン時代の物が溢れ、独立した清新さがまったく感じられない。この整理されていない書類の山、どうしてくれよう。マックの中も大変だ。古いファイルが全部そのままな上に折り重なって新しいプロジェクトのファイルが…。リアルな事務処理や経理処理も激務の中であたふたと体制作ったけど、なんだか中途半端で居心地悪い。ううむ。

つまり「独立でいったんリセットする」という段取りを踏んでないことのしわ寄せが来ているのです。

普通、独立前に海外に一ヶ月とか行って精神的にリセットしたり、新たにオフィス構えることで環境的にも物品的にもリセットしたり、会社時代のもろもろをきちんと断捨離して気持ち的にもリセットしたりするじゃないですか。それが「ひとつもできていない」わけ。旅行なんてとんでもなかったし、オフィスもってないからそのままの環境だし、3月末に会社から送った段ボールすらきちんと整理できていないし。つか、独立の挨拶状すら書く余裕がなかったし……。

まぁ休日自体がまったく取れなかったので、仕方なかったんだけど、でも、ずっと気持ちも居心地も悪かったのでした。

で、4ヶ月ぶりの休日だったこの3連休、せめて会社時代の荷物を!と、置きっぱなしになっていた段ボール5箱にようやく手をつけた(独立2日後に捨てる決心をしているが、あれから5ヶ月半、あまりの激務に手がつけられなかった)。

というか、この約半年、これらの荷物はまったくいらなかったということだ。つまり、これからも、これらの荷物なしに生きていける、ということ。

だから捨てた。
思い出としてまぁ取っておこうかと思える書類やら記念品などが段ボール1箱弱だけ残ったが、あとはほとんど処分した。

なるほど25年分で段ボール1箱弱か。
でもそんなもんかも。死ぬ前もそのくらいでありたいな。段ボール1箱分くらいな人生。すっきりしていていい。相当捨てないといけないが(いま引っ越ししたら段ボール箱100箱以上になりそうだし)、徐々に捨てて身軽になっていこう。人生に大事なものなんてほんの少しだ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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