新・生活者消費行動モデル概念『SIPS』について
2011年2月 7日(月) 9:20:12
もう一週間前のことになるが、「新・生活者消費行動モデル概念SIPS」を電通「サトナオ・オープン・ラボ」からのリリースとして出した(リリースPDF)
これは、このさなメモで去年の9月21日に書いた「AIDMA → AISAS の次は、『SIPS』かな」を元に、電通のサトナオ・オープン・ラボで考察を深めたものである。
前日(1/30)には日本経済新聞にも取り上げられたのでご存じの方もいらっしゃるかもしれない。
去年の9月にここで記事を読んでくださった方には「なにをいまさら」だったかもしれないが、まぁ会社のリリースとなると個人のブログとは違い、いろんな考察が必要となる。9月から4ヶ月、ようやくまとまった感じである。
サトナオ・オープン・ラボって何やってるの?ってご質問をたまにいただくが、会社の中の有志が集まってソーシャルメディアを中心に次世代のコミュニケーションを研究しているユニットである。まぁ平たく言えば「刺激的な話し合いの場」かな。考察・実行の組織でもあるけど、それよりも日々の業務を離れて「とにかく真面目にコミュニケーションやメディアの明日を考える」みたいな場であるとボクは認識している。
このSIPS概念は、ボクの仮説を受けて、研究メンバーの金田育子、京井良彦、信澤宏至、茂呂譲治、橋口幸生、宮林隆吉、貝洲岳洋の各人がそれぞれに研究・発表をしてまとめていったもの。まとめる過程がとてもエキサイティングで面白かった。
もちろん、この複雑怪奇でふんにゃりした生もののソーシャルメディアを「SIPS」なんて四文字でリニアにまとめられるなんて思っていない。
でも、一度こうやってシンプルに整理し、そこに当てはめてみると見えてくることがある。なんとなくソーシャルメディアがぼんやりとしか見えてなかった人にもある程度カタチになって見えてくるものがある。そういうのって大事だとボクは思う。みなさまの頭の整理のためにやってみた作業のようなもの。どうぞご活用ください。
ちなみにこれは「ソーシャルメディアが十分に浸透した時代の」モデルである。AISASにとって替わるモデルではなく、ソーシャルメディアを積極的に利用する生活者の消費行動・情報行動を読み解いてみたものだ。
また、ソーシャルメディア上だけの行動を言っているのではなく、コミュニケーション全体を読み解いている。だから「マスメディアはいらなくなるの?」とかいう疑問は当たらない。逆にマスメディアはとても重要になる。リリースにつけた長文解説文でも書いたが、「Share&Spread」の「拡散」において、マスメディアはとてもチカラを発揮すると思うし、リアルタイムウェブの浸透によってウェブに時間軸という概念が取り入れられたことで、テレビやラジオなど時間軸を持つメディアにはとても有利になるだろう。
というか、「ソーシャルメディアが大きく変えてしまうもの」という記事でも書いたが、広告はいままでの知見の集合体になると思う。プラットフォームが変わるのでルールもやり方も変わるが、いままで積み重ねた知見はすべて有効。とても楽しくやり甲斐のある時代になると思うな。
リリースの長文解説文、そして読売新聞オッホのインタビュー、あと、今発売中の「ブレーン」のインタビューなどを読んでいただけると、いろんな方面から「SIPS」を理解していただけると思います。
ぜひお読みください。
※長文解説文の最後にも説明しているけど、「共感」の訳語として「Sympathize」より「Empathize」の方がふさわしいという指摘をたまに受ける。我々も検討したのだが、ネイティブにチェックしてもらったら「Sympathize」でも意味的にオッケーということだったので、ここではより日本人に親しみのある単語「Sympathize」を使うことにした。
お、そうそう、土曜にも告知しましたが、今晩、山本彩香さんのトークイベントが西麻布であります。どうぞお越しください。
