飯島奈美さんの手料理を食べる会

2011年2月10日(木) 8:21:13

ええと、あれはもう先々週か…。
フードスタイリストの飯島奈美さんの手料理を食べる機会に恵まれた。

映画「かもめ食堂」や「めがね」、TV「深夜食堂」、「パスコ」のCMなど、彼女が料理を手がけた作品は多く、どれもが等身大かつ異様においしそうな料理群。特に「かもめ食堂」の料理シーンの秀逸さで世の食べ好きたちの話題になった。最近では本「LIFE」「LIFE2」が大好評のベストセラー。ボクはこの本のレシピで肉じゃがをよく作る(一回作って大好評だったのでリクエストされる)。

ボクとは、まだ「かもめ食堂」を手がけるずいぶん前だった気がするが、ある娘さんをアシスタントとしてお願いしたことがあり、そのとき一度お会いしている。
その後しばらく間があいて、山本彩香さんを巡るご縁があり、一緒に沖縄に行ったり、亀戸の「民酒党」で何度か飲んだりがあり、ついに「飯島奈美の手料理を独占する会」が催された、というわけである。参加者は松井孝治さん夫妻とTBSのキャスターの松原耕二さん夫妻とボクたち夫婦である。奈美さんはアシスタントのうみさんとまきさんと3人で次々と料理を振る舞ってくれた。

以前ボクは「栗原はるみさんの手料理をごちそうになる」という、これまたみなさんから石が飛んできそうな至高体験をしたことがあるだが、それに勝るとも劣らない希有な体験だったなぁ。(余談だけど、はるみさんのことをぼかして書いているその日のメモを読むと、どうやら松井孝治さんと初めてご飯した夜でもあったようだ)

食事会は奈美さんのスタジオ(仕事場)にて。
まずは「パパアラワンカイーナ」というヘンテコな名前の料理から始まった。パパ洗わんかいーな。はい、洗います。と、男性陣の皿洗いを促す料理(笑)。これはペルーのポテトサラダであるらしい(写真)。もうのっけから珍名&珍味&美味。つかみはオッケー♪

次々とテーブル上にお皿が並び、その料理の由来やらエピソードやらレシピやらが奈美さんから披露される。
「たこと大根のサラダ」「かつおの酒盗」「柿のサワークリーム」「玉ねぎジャム」「下仁田葱のマリネ」「みそ漬け豆腐と水菜とアボカドの生湯葉巻き」。どれもこれも懲りすぎず手軽すぎず、絶妙の距離感を持った料理群。等身大のぬくもりを大事にしている感じの味。「普段」なんだけど「非日常」みたいな。ううむ。

絶品の「中華風ローストビーフ」を挟んで「れんこんとよもぎ麩焼き三升漬がけ」「ごぼうと牛肉のきんぴら」「おから」。こういうきんぴらとかおからのおいしさよ。
で、これまたうまい「おでん」。玉ねぎがまるごと入って肩ロースもどかんと入ったシンプルかつ濁りがない「おでん」なんだけど、なんでこんなシンプルな料理がここまでうまいんだとみんなで驚嘆。続いて「ブリの湯あげ」。いいブリを湯でさっと茹で上げるだけのこれまたシンプルな料理。ふほふほ。でもって「山わさびをかけたご飯」。山形の郷土食「ほろほろ」も出てきてご飯が進む進む。で、お茶漬けにもしてくれて超腹一杯。心も一杯。

そのうえデザートも待っていた。「レモンゼリー」と「りんごの赤ワイン煮とバニラアイス」。これまた「普段」っぽいけど「非日常」。うまひうまひ。

完成度は高いのにそれを感じさせない。横文字の背伸びした料理がなくどれも本当に地に足が着いている。そして、ただでさえおいしい料理をもっとおいしくする楽しいメンバー(ここ大事)。

満ち足りたなぁ。腹も足りたけど心も足りた。
奈美さん、みなさん。ありがとう。こんな夜が年に数日あれば、きっと生きていけます。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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