慶応KMDで冷や汗講義

2010年11月15日(月) 8:57:40

このところ映画「ハーブ&ドロシー」の話題ばかり書いてきた。興味なかった人はスイマセン。おかげさまで初日2日目も全回満席! ほぼ毎回、立ち見まで(泣)。ありがとうございました。この2日間の観客動員でこの映画の今後が決まると聞かされていたので、この「全回満席」がどういう結果につながるのか興味津々だ。わかったらまたご報告しますね。

先週は慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で教えてきた。今日はそのことを記録しておきたい。

慶応KMD(Keio Media Design)の中村伊知哉教授の授業のゲスト(つまり単発)として呼ばれた。この授業は7回シリーズらしく、そのラストであった。前回までのゲスト陣はキラ星の如し。ボクなんかでいいのかなぁと申し訳ない気持ちで出かけた。

大学院生になにか講義をするって2回目だったかな。学部生とは「学問するぞ感」が違うので講義はしやすい。でもいい加減なことは話せない。脳が研究脳になっている人が多いのでちょっとした齟齬や矛盾を指摘されてしまう。だからきっちり準備していった(当たり前だけど)。というか、大学院生だけでなく、中村伊知哉先生にも聴かれてしまう。それなりに緊張。

で、授業が始まる直前。
場の空気にも慣れ「さてそろそろやるかね」とリラックスしたころになって、教室にある人が入ってきた。 ん? は? あの顔は……

夏野剛さんであった。

夏野さんは元NTTドコモの執行役員で、i-mode を立ち上げた立役者の一人。現在は退社してドワンゴやGREEなどの役員をやっている。テレビにもよく出るからご存知の方も多いだろう。実に精力的な有名人だ。しかしなんで夏野さんが……。

聞いてみると、夏野さんは来週から始まる授業シリーズの教授をやるらしいのだが、一週間間違えて今日来てしまったということらしい。超多忙なはずなのに、なんというポカ(笑)

「え! 今週からじゃないの! ええ〜〜〜!」とか焦ってらっしゃる。大学院生たちもみんな笑ってる。でも切り替えが早い夏野さんのこと、すぐに「仕方ないな。じゃ、佐藤さんの講義、聴いていくわ。時間あいちゃったし」だって(泣)。エエ〜〜! か、かんべんしてよ〜〜!

夏野さんが最前列に座る。伊知哉さんが「じゃ、さとなおさん、よろしく」と振ってくる。うぅ。夏野さん、そして中村伊知哉さんを前に平然と講義する度胸も器量も技術もない。というか、ITの雄ふたりを前にどんな授業をしろと…。

リラックスしかけてた気持ちもカチコチに固まってしまい、たどたどしく授業を始めることになった。
聴講は25人の少人数と聞いていたので仲間うちっぽくやろうと思っていたのに、クラス以外の聴講生も多く来て60人くらいになった。そのうえ夏野さんが最前列。伊知哉さんも最前列。あぁ、なんという苦行。

何度か書いているが、本当に「人前でしゃべること」は人生最大の不得意科目なのである。
ここ3年の講演ラッシュでさすがに馴れた。年100回くらいはやっている(今年はもっと多い)。これで馴れなかったらカスである。でも、こうして不測の事態が起こるとすぐガタガタになるのはもともと不得意意識があるからだろう。今回も出だしからガタガタになった。

まぁパワポを映しながらなので途中から立ち直れたが、それにしても冷や汗かいたなぁ。

ただ、こうやって冷や汗の数だけ経験値が溜まっていくことも確か。
夏野さんからも好意的なツイートをいただきホッとした(お世辞半分だとしても)。それにしても今年、特に9月10月11月と、プレッシャーの強い講演・講義が毎週のようにあった。毎回冷や汗。そしてひとつ乗り越えるたびに自分の自信になっていく。やっぱり場数がすべてだなぁ…。って、そうやって場数を経験させてもらって、ようやく「普通の講演者なみ」になってきたレベルなんですけどね。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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