初・八戸

2010年10月11日(月) 10:36:30

八戸に来ている。
はじめてくる街だ。というか青森県自体が初めて。思っていた印象とガラリと違う。失礼だがもっと寂れた街かと思ってた(笑)。なんだか清潔で明るくていい感じ。やっぱり実際に来てみないとわからないものだ。

市の中心地に「はっち」という複合施設が出来るらしいのだが、そこのオープニング・イベントのひとつに「八戸レビュウ」というのがある。88人の市民を88人の市民が取材して文章にし、梅佳代さん(!)をはじめとしたカメラマンたちがその肖像を撮り、撮った写真とともに文章を展示する、というアートプロジェクト。ボクはなぜかそこでの「文章講座&添削」を依頼されたのである。

で、人生初の文章講座をしに、前日から八戸に入ったわけ。

プロデューサーの吉川由美さん、そして「はっち」の開設準備室の方々が駅まで迎えに来てくださり、まずは鮫浦の「小舟渡」という断崖に突き出た店で名物の「磯ラーメン」を。写真を見て想像つくと思うけど、磯の香りのする奥深い味のスープがなんとも印象的。足下から天井まで全面窓になっているので景色も絶景。こりゃいい店だ。

そのまま海岸線をドライブし、種差天然芝生地へ。
ここ、海岸がきれいな天然芝生になっている。宮崎のリゾートかと思うようなロケーション。ここを書いた草野心平の詩があったので掲載しよう。

種差海岸  草野心平

ごつい巌巌の突き出てゐる。
種差の入江入江には。
カレイ・カニ・ヒラメ・アハビ。
それは分る。
けれども泡だつ潮の近くの平地には。
広い美しい天然芝生。
放し飼ひの馬たちがそれを喰べてゐる。

大須賀の白浜にもどると。
もう一日の終りに近く。
海猫の一列は汀にたつて海を眺め。
鴉の一列はお尻を海に向けて並んでゐた。
(どうしてさうなのか。鳥たちの心理は分らなかった。)
そしてハマギク・アヅマギクの群生する突端に登つたとき。
ザボンのやうな満月が。
浮き上がつた。


内陸に入って、八戸キャニオンへ。
ここは住金鉱業の石灰採掘場なのだが、その風景がグランド・キャニオンに見えるとのことで名所になっている。ここから約10キロに及ぶ長距離ベルトコンベアーが伸びている壮大な現場。すごいなぁ。

次は八戸三社大祭(毎年7/31〜8/4まで開かれる)の山車が仕舞ってある場所に連れて行っていただき、山車を見学した。無知にして知らなかったが、これ、すごいお祭りなのね。山車をみて説明を聞いてちょっと驚いた。この規模はすごい。なんというか紅白の小林幸子を数倍凄まじくして、それが二十数台の山車として練り歩く感じ。来年は是非見に来てみたい。特にいいのは前夜祭(7/31)だとか。メモメモ。

そして八戸市博物館へ。
ここもイイ。ちょっと侮っていた。「合掌土偶」という国宝が展示されているが、いつまで見ていても飽きない妙な迫力がある。他の展示も実によく出来ていた。小さな博物館だが1時間以上じっくり見学。おもしろし。

と、いろいろ連れ回していただき、いきなり八戸ファンに。

夜は夜で、「番屋」という店や横丁が休みだとのことで、南部民芸料理「蔵」という店へ。
イカ、前沖サバ、ホヤ、南蛮味噌、蕎麦かっけ、せんべい汁など、八戸の郷土料理を腹一杯食べた。いやぁ、これまたちょっと偏見を持っていた蕎麦かっけやせんべい汁が意外とうまくてビックリ。二軒目はハモニカ横丁の「ナマステ」。ここで昼から偶然にばったりお会いしたグループに4度目の再会(笑)。「小舟渡」「八戸キャニオン」「プリンスの前」「ナマステ」と4回も遭遇するのは珍しい。

まぁ丸一日、こうして八戸を回ったわけだけど、案内してくださった方々も実に愉快で面白く、一気に八戸が身近になった。こうやって縁が出来ていくのだなぁ。今日はいよいよ文章講座(いま内容をまとめ中)。そして2月にもう一度八戸に来てオープニング・イベントに参加する。梅佳代さんと会えるかも!

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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