5年ぶりの小柴のシャコ
2010年6月19日(土) 12:36:23
先々週の7日、荒木町の小さな鮨屋で小柴のシャコを食べた。江戸前のシャコを食べるのは実に久しぶりである。
江戸前(文字通り東京の前の海という意味)のシャコは小柴産が一番と昔から言われている。小柴というのは八景島シーパラダイスのすぐ近く。漁港名としては柴(しば)漁港となる。あの辺で揚がったシャコが珍重されているわけですね。
数年前、ボクは小柴と野島に小旅行した。
その模様は「寿司ネタ産地へ小旅行」で読める。鮨好きには意外とオススメの小旅行。産地の景色を具体的に知っているだけで鮨屋のカウンターが数倍楽しくなること請け合いなのだ。タネが身近になるのが一番の効用だが、他にも、「小柴のシャコです」とご主人に言われて出されたときに「あぁ、行ったことあります。港の真ん前にあるパン屋のシャコパンが意外とおいしいんですよね♪」とかニコニコ話すことが出来るとか(笑)。まぁ他にお客さんがいるときにこれをやるとわりと恥ずかしいので注意が必要だけど。
小柴のシャコ、実は乱獲の影響で5年間も禁漁になっていた。ニュースでご存じの方も多いと思う。
それが5年ぶりに復活しかけているわけですね。例によってリンク切れを避けるため、ニュースを一部引用してみる。
横浜市にある柴(しば)漁港の漁師たちが、江戸前のすしダネとして珍重される特産のシャコ漁を、5年ぶりに復活させた。漁獲量が急減し、禁漁を続けていた。「海を休ませれば、答えを返してくれる」と漁師は沖に向かう。江戸の食料庫だった東京内湾は、都市生活と隣り合わせ。環境の変化の波をうけながらも、とりすぎない漁業で生き延びようとしている。この記事が出たのが5月29日。ボクが食べたのがその一週間半後。たぶん都内まで出回ってきた初期出荷の中のひとつをいただけたのだと思う。甘みと香りが印象的な江戸前シャコ。稀少品だと思うから味もぐぐっとよく感じる。おいしかったなー。
(中略)
東京湾のシャコの大半は柴漁港に水揚げされる。小型底びき網でとるシャコ漁は、組合の稼ぎ頭。2操1休(2日海にでたら1日休む)の漁で、市場価格と資源を安定させた。だが、海からシャコが消えていく。小さなものは逃がすよう網目を大きくし、禁漁区も設けたが回復せず、海を休ませて待った。対岸の千葉・富津にも小さいシャコをとらないよう求めた。
県は4月の資源調査で「完全復活には遠い」と分析。組合は「いつでもブレーキを踏む」と決めて再開した。
(中略)
江戸前アナゴでも「とりすぎない」漁業は10年前から続いている。長い縄に塩ビ管の仕掛けをつける筒漁で、幼魚が逃げるように水抜き穴を大きくした。柴の漁師、斉田芳之さん(54)は「売りたいサイズのアナゴだけをとり、翌年の分は残す」。この漁法は神奈川県水産技術センターの元研究員清水詢道(たかみち)さん(64)が指南し、千葉、東京の漁師へも広がった。「漁師同士が連携したことに意味がある。東京湾は、ひとつなのですから」
鮨ダネは時代とともに移り変わるし、それは仕方ないことだとは思う。
でも、シャコやアナゴ、マグロなどが高嶺の花になっていくと、鮨の魅力がどんどん減っていくのも確か。たまに楽しめればそれでいいから、これからも細く長く、死ぬまで楽しめるとよいなぁ。
