映画「オーケストラ!」

2010年5月21日(金) 12:29:12

前から観よう観ようと思っていたフランス映画。ようやく観られた。@シネスイッチ銀座

ボリショイ劇場の清掃員をしている元天才指揮者が、ボリショイ交響楽団と偽って昔の仲間と偽のオーケストラを結成し、嘘をつき通してパリ公演を行うという企てをする。そして彼が演目のソリストに指名したのは…。そしてその本当の目的とは…。

まだ公開中なのであまりストーリーを明かせないが、まぁこんな感じのストーリー。
でも、なんというか、ちょっと思っていたのと違ったかなぁ。あり得ないシーン満載で、わりと日本人にはウケないタイプの、センスが古いコメディだったのだ。

でもね、そんなことは実はどうでもよくて、「ラストで怒濤の泣かせが来る」というのがこの映画のすべて。そうらしい、とは事前に聞いていて、予期して身構えていたんだけど、これは実に暴力的。やられた。見事に泣かされたw

まぁ曲がチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」だし、現役から長く離れた「がんばれベアーズ」みたいなへなちょこロシア人たちが、ソリストの見事な演奏に引っ張られ、ソ連時代の哀しい想い出とともにグア〜と前のめりで弾き出して、ハーモニーがどんどん合ってきて、曲が最大限に盛り上がって、伏線がすべてそこでつながって……とかなるんだから、グッと来ない方がおかしい。これは反則に近い泣かせ(笑)

ただ、その盛り上げの最中にも、ちょこちょこ蛇足的な笑いを取りに来る。こういうセンスが全体に古いなぁ。いや、古いというか、日本人的にはウケにくい笑い。もうそういうのはいいから心ゆくまで泣かせてくれよ、とか雑念が入ったのが惜しい。その辺「のだめ」的演出の方が日本人ぽいんだな、と再確認した。

個人的には古いボリショイ劇場での様子が懐かしかった(いま改築中)。B級だけど、音楽好き、そして泣きたいヒトにオススメ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

アーカイブ

同カテゴリーの他記事