岩田さんに芸術選奨!

2010年3月13日(土) 10:19:09

岩田守弘さんが平成21年度「芸術選奨」を受賞した。
モリ、本当におめでとう。誇りに思う。

芸術選奨って他にどういう人がもらってるんだろー、と、文化庁のサイトを見てみたら、坂本龍一さんも同時に受賞。細田守さんは新人賞をもらってる。すごい人たちと並んでいるなぁ。岩田さんは中でもとても若い受賞者のひとりだ。

まぁ冷静に見るとその選び方がよくわからない部分もあるのだが(特に新人賞との違いとか。20年度は井上雄彦さんが新人賞だったりするし。なんで彼が新人賞なんだ?)、とはいえ平成21年度の30人の中に入ったのは素晴らしいと思う。ロシアというアウェイで孤独にがんばっている彼を認めてくれたのは友人としてとてもうれしい。

実は一週間前にはもう受賞はわかっていたのだが(正式発表が昨日)、岩田さんもあまりピンと来てなかったようだ。まぁ文化庁に認められるために踊ってきたわけじゃないし、メドベージェフ大統領から贈られた友好勲章の方がずっとうれしいのもわかる。でも授賞式に出れば実感湧くのかな。授賞式はラッキーなことにロシアに帰る前日の19日だ。

昨晩は、その岩田さんも出演しているグルジア国立バレエ「ロミオとジュリエット」。

ええ、すいません、ホント最近バレエ・ブログすね。
まぁでも時季的なもの。もう今週でオシマイなのでご勘弁を。今日パリ・オペラ座バレエに行って、明日グルジアの東京最終日に行ったら、しばらくバレエともお別れだ。

というか、ここ2年くらい、男性のバレエ観客が増えていてうれしい(少しは貢献できたかな)。3年前くらいは1割くらいしか男性観客がいなかったんだけど、今年なんか3割くらいに増えた感じがある。
「振付がわざとらしいしキモイ」「おとぎ話を見せられてもさ」「コスチュームが気恥ずかしい」「キレイゴトやってんじゃねぇ」…みたいなネガが男性からいろいろ言われるし、そういう部分も確かにあると思うけど、極限まで鍛え抜かれたダンサーたちが音楽を体現してくれる様は見慣れれば見慣れるほど快感に変わる。総合芸術としてとてもよく出来ているとボクは思う。女性に独占させておくのはもったいない。

ま、ボクも見始めた初期は「?」が多かった。同じようにネガを感じていた。
モスクワで集中的に観劇してからは「世界トップの凄さ」を知って大ファンに変わったが、それでも今考えると超絶技巧ばかり喜んでいたと思う。
でもね、いまでは、超絶技巧だけだったらビデオでアップで見てればいいと思っている。いまは「生でダンサーたちの躍動を感じたいし、彼らの『表現』が観たい」と思っている。生じゃないとそれが伝わってこないし、オーケストラも生じゃないと熱さは伝わってこない。稀に両者が至高なレベルで高まり合うステージがあって、そういうときの感動は計り知れない。そういう瞬間を求めて、毎回高いお金払って見に行っている感じ(その金額に見合う感動が稀にあるからやめられない)。

それはともかく、昨晩の「ロミジュリ」。

これで今回の東京公演を観るのも4回目なので、アラもいろいろ見えてくる。群舞もオケももっとがんばってほしい。でも、決してレベルが高くないグルジア国立を芸術監督のニーナ・アナニアシヴィリがしっかり締め、とてもまとまりのいいステージにしてくれていると思う。

ただ、昨晩は、ニーナの調子がイマイチだったかも。いや、安定度は素晴らしかった。でも躍動感があまりなく、まとまりの良さばかりが感じられた。第三幕が始まるのが妙に遅れたので「まさかニーナの足が悪化した?」とか心配したくらい。ただ、ウヴァーロフが相変わらずの熱演でそれも救われた。岩田さんもとても良かった。軽やかでコミカルで、マキューシオの陽気な一面をとてもよく表現していたと思う。東京公演初回より今回の方がボクは良かったと思うな。マキューシオの死に方については少し演技を変えていた。明日の最終日はどんな死に方を見せてくれるだろう。

アナニアシヴィリもウヴァーロフも、ほんと、いつ引退してもおかしくない。来日ももうそうはないだろう。岩田さん曰く、ウヴァーロフも引退をほのめかしているらしいし(まぁほのめかし出してからが長い人も多いけど…)。
あと1回。明日の公演も目を皿のようにして集中して観るつもり。このふたりのペアは1+1が3にも4にもなるところがある。明日がそうだといいな(ボクの知り合いもたくさん来るみたいだし、ツイッターやブログで知って初めてバレエに行くという人もたくさんいるようなので。いい舞台になるといい)。

余談:ニーナが今回持ってきているジュリエットの衣装だそうだ。8着持って来日しているらしいけど、実際には1回の公演で6着しか着ないので、公演毎にその日どれを着るか選ぶんだって。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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