「チャート」よ、どこへ行った!
2010年3月10日(水) 9:22:00
去年の伊藤若冲も見逃したが、長谷川等伯展も見逃しそうだ。
いや、行く時間は1時間半くらいなら作れるのだけど、混雑とか行列が嫌いで、どうしても二の足を踏んでしまう。等伯も異様に混んでいるようだしなぁ。入館するのに30分とかかかってしまったら、あとはかなり駆け足でないと見られないし。うーん…。
日本の美術については、なんか複雑な思いがある。「得意分野だったのになぁ」「あのころの知識を思い出してから観たら数百倍おもしろいのだろうけどなぁ」「でももうすべて脳味噌から失われてしまったなぁ」みたいな。
って、何言ってるかわけわからないっすね(笑)
なんというか、受験時代に「日本美術史」が異様に得意だったんだけど、その知識がすでに脳味噌から失われていて、悔しいような哀しいような、でもまだ得意意識が残っている分ちょっと「まかせとけ感」もあって……みたいなビミョーな感覚があるわけ。
ボクは大学受験で日本史を選択したんだけど、美術史が苦手でなかなか覚えられなかったんです。
狩野探幽がどうの、俵屋宗達がどうの、応挙や呉春や若冲がどうの、みたいなこと。もう固有名詞と時代の変遷と○○派の系譜みたいなものがゴッチャになって何が何やら…。
で、浪人の夏だったか、一念発起して室町時代から江戸時代、近代にかけての美術史(特に絵画系)を系譜や系列別に時系列で並べてオリジナルな「チャート」を作ったですね。狩野派の系譜や枝分かれ、土佐派、琳派、浮世絵系など、代表作とともに時代ごとにきれいな図表にしたわけ。で、その表を丸ごと何度も書く、という作業を繰り返した。何度も書く過程でどんどん完成度が上がっていき、最後には「この図表は大傑作なのではないかっ!」「有料で売ってもいいのではないかっ!」と思い込むまでに至った(笑)
言うまでもなく、苦手だった美術史は異様な得意分野に変わったです。
つうても、日本史の試験でほんの1問くらいしか出ないマイナー分野なんだけど、そういう1問の差を競うのが受験。もう本番のときも「美術史出ろ出ろ!」という感じ。運良く出たら、問題用紙の隅っこにサササとその「チャート」を再現し、余裕で穴埋めとかしていった。難しい問題だとご機嫌。簡単な問題だと怒り心頭。もっと難しいの出せよ!ってなもんである。
あれから30年…。
あれほど得意だった日本美術史も、もう記憶の彼方である。「チャート」でそれぞれの結びつきを関連化して覚える、というのは、かなり長期記憶化できる覚え方なのだけど、やはりあれ以来一度もやり直さないと忘れてしまうわけで。
というか、あの「チャート」をもう一度やれば、きっとまたアタマに入ると思う。昔の記憶が蘇る自信がある。この年齢で「日本美術史にくわしい自分」というのはなかなかに魅力的。あー、そんな自分になりたいっ!
でも、どこをどう探しても、あの「チャート」が見つからない。
あー…。受験勉強で得られた知識って社会に出てから何も役に立たないとかよく言われるけど、あの「チャート」に限っては、いまこそ役立つものなのだけどなぁ。惜しい。惜しすぎる。「チャート」よ、どこへ行った!
まぁ、とはいえ、もう一度「チャート」をいちからシコシコ作ってまで知識を得たい気持ちもないんだけど…(ダメじゃん)
