ハンバーグオリンピック(笑)

2010年2月14日(日) 8:44:00

昨日からバンクーバー・オリンピックが始まりましたね。
冬季オリンピックって夏季に比べてお祭り感が強くて好き。夏季は最近ナショナリズムが強すぎる気がする。

昨日はツイッターで面白いことがあった。
別に「ミスを晒す」目的ではなく、とても好意的な意味で書くので、NHK担当者さん、許してね。

というのも、「NHK広報局(NHK_PR)」というツイッターのアカウントがあるのだが(ここに載っているのでオフィシャルだと思われる)、それがものすごい誤字をやったのだ。

明日からオリンピック編成のため、普段お楽しみ頂いている番組がご覧頂けない場合がございます。何卒ご了承いただき、ハンバーグオリンピックをぜひお楽しみください。NHKの放送予定は→ http://bit.ly/b8bi9P また、オリンピックアカウントは @nhk_olympic
ハンバーグオリンピック(笑)
まぁあまりに笑える誤字なので批判もそんなに起きないとは思うけど、笑えるだけに、真剣に闘っている方々や運営している方々には失礼なことでもある。そのうえこれは報道機関の公式アカウント。だから即座に訂正と謝罪が入った。これが実にツイッター的というか、「中の人」の肉声と体温が伝わってくるいい謝り方だった。3つ連続で引用すると、
失礼いたしました。明日から放送いたしますオリンピックは、バンクーバーオリンピックです。訂正してお詫びいたしますっ!。すみません (>_<、)

すみません(>_<、) 「はん」って入力すれば「バンクーバーオリンピック」と「ハンバーグオリンピック」が、変換候補に出てくるように設定していたのです・・・。自動がちゃんと出ているか確認して、胃が痛くなりました・・。うう。

大変申し訳ありませんでした。空目の単語登録をしていたものをうっかり気づかずにツイートしてしまいました。ご指摘下さった皆様、ありがとうございます。本当に申し訳ありません。バンクーバーオリンピックです。よろしくお願いしします。

慌てたのか、最後の文でもまた誤字しているし(笑)→「お願いしします」
顔文字は使うわ、「空目」なんていう最近の言葉も使うわ、実にNHKらしくなくて良い(笑)。だってNHK広報局だよ? 社の広報っつうたら、普通もっと杓子定規だ。

そう、普通ならお詫びと訂正の硬い文章になるところである。
でも、この謝り方には「企業がネットで上手にやっていくコツというかお作法」みたいなものが一杯入っていて見事だと思った。フラットでオープンで身近なネットの良さ、そしてツイッターの「ゆるさ」まで完全に肌感覚で把握したうえでアドリブで上手に謝り、好意まで勝ち取っている。たぶん読んだ人はみんな「NHK、なかなかかわゆい!」と思ったはず。うまいなぁ。別にうまくやろうと思ってやったのではないと思うけど、結果的にピンチをチャンスに変えた。今朝のツイートなんかは開き直って「ためしてガッテン」のハンバーグの回へのリンクまで張っている(これはちょっとやりすぎか)

BS1は五輪中継とニュースとゴルフです。競技日程はときどき変わるので、予定表→ http://bit.ly/b8bi9P ツイッター→ .@nhk_olympic などで予定のご確認を!・・えーっと「ハンバーグはNHKデジタル放送で」(爆) http://bit.ly/X5St1
もちろん、オリンピックというお祭りでの誤字だし、これが悲惨な天災や事件における誤字だったらこうはいかない。でも、「同じ人間じゃん?」感をお互いに共有できる、ネットのイイトコロがよく出た例だったと思う。少なくともボクは、あぁこんな反応をする人がNHKの中にいて毎日書いているんだ、という親近感でなんだかNHKが好ましく感じられたし、わりといい社風なんじゃない?とかも思った。

ここでお堅く謝ったら「あぁ担当者、きつく怒られたんだろうなぁ」とか可哀想に思っただろうし、「官僚的でミスが許されにくい、辛い職場なんだろうなぁ」とか想像して遠くから同情するにとどまっただろう。でも今は逆に「最初はきっと怒ったであろう上司も、いまでは笑って見てそうな、そんな意外と風通しの良い職場なのかも」とか思って見ている。

こういうフラット&オープンな時代における「法人のイメージ(ブランド)」って、意外とこんなところで形作られる。自分の中でそれを再確認した感じ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。

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