松井秀喜の言葉

2009年11月 6日(金) 12:11:13

松井秀喜のワールドシリーズMVPは会社でリアルタイムで見ていた。
ツイッターでホームランだ二塁打だと次々と活躍がつぶやかれるので「こりゃ見なければ!」と、オフィスのテレビがあるところまで見に行った。最近はどんなニュースもツイッターで知ることが多い。ソーシャルメディアを介してマスメディアに触れることが実に多くなった。そうなるとどうなるか。マスメディアと一般人の発信がほぼ同等な価値に感じられてくるようになる(ある程度その状態に馴れるとだが)。マスメディアが発信者として一般人と対等になる感覚。一般人というのが言い過ぎであれば、影響力ある発信者(インフルエンサー)とマスメディアが対等になった感じかな。

この「対等感」を理解せず、いつまでも「教えてあげる」的な「上から目線」で発信しているのが今のマスメディア。もうあなた方だけが情報強者ではない。そのあたりを心底理解しないと、一般人(特に若者)の感覚とどんどん乖離してしまい、揚げ句の果て「もうマスメディアはいらない」とか言われちゃったりする。そうならないためにも意識変革が必要。ただ、この意識変革、40代50代60代の「上から目線どっぷり型」のマスコミ人には実に難しいことなんだろうなぁ…。

って話がズレたけど、松井の話。
今朝のNHKで松井の単独インタビューを流していたが、インタビュー映像後、アナウンサーが「松井選手は『自分に対して、勘違いするなよ、と言いたい』ともおっしゃってました」と言っていた。松井の言葉で一番好きなのはこれだけど、今回のこの言葉もなかなか響いた。あそこまで行ってまだ引き締めるか。調子こいてしまいそうな自分を諌めるか。逆に言うとそういう態度だからこそあそこまで行けたわけなので、どっちが先かニワトリタマゴではあるのだけど、それにしても、そうか、まだ「勘違いするなよ」なんだなぁ。

でもさ、なんだか少しぐらい図に乗ってもいい気もするけどな。苦労してあそこまで行ったんだから。でも図に乗ったら島国の国民やマスコミが「いい気になるな!」とか叩くんだろうな。叩く人がいるから彼が気を引き締めるわけなので、叩くのも有効ではあるけれど、なんというか、この「出る杭を打つ感じ」や「目立ったヒトを引きずり下ろす感じ」が最近本当にイヤ。規格外の人間を規格外と認めてもっと許そうよ。一芸に秀でているヒトの多少非常識な言動くらい大目に見ようよ。

話はガラッと変わって昨日飲んだワイン。
どちらもかなり希少なものらしいので、一応記録。

1本目は、Domaine Laroche の シャブリ・グランクリュ "Les Blanchots" Reserve de l'Obediencerie 1993 。ラロッシュが「理想のシャブリ」を作るために、レ・ブランショの畑の限られた小さな一角で入念に丁寧に作り上げた逸品。ひと飲みで心底幸せになれるような白ワイン。古酒のようなひね香があるのにさわやかな後味。シャブリとは思えない味と香りだけど、シャブリのエッセンスはちゃんと入っている。すばらしかった。

2本目は、Domaine de La Part des Anges(パール・デザンジュ) 2005。サンテミリオンのグラン・クリュ。Catherine & Gregory Leymarie という造り手夫妻が「自分たちで飲むだけのために」年間120本(わずか0.12ヘクタール)のみ造っている赤ワイン(2005年のものは138本)。世の中にほとんど流通していないものらしい(日本に数本しか入ってこないと聞いた)。1957年に植えた葡萄で初収穫が2000年だとか。セパージュはカベルネ・フランがほとんどにメルロー少し。サンテミリオンっぽくないなぁ。ファーストアタックがむせるくらい若々しいのに、口に含むとあくまで優しく穏やか。そして余韻はさわやかにスーと消える。至福。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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