本田哲也著「戦略PR」

2009年1月19日(月) 7:54:41

戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書 94)仕事をご一緒させていただいている本田哲也さんが新書を出した。

「戦略PR」(本田哲也著/アスキー新書/743円)
副題は「空気をつくる。世論で売る。」

著者の本田さんはPRの第一人者で、もともと拙著「明日の広告」を読んでくださってからのおつきあい。内容に共感してくださり、ご飯を食べながらいろんな話をした。そしてボクの本の中で触れた戦略PRについてより深い言及をしたいということになり、アスキー新書の編集者である本多いずみさんをご紹介したのであった。

そういう意味では「明日の広告」と姉妹関係にある感じ。
本の中でも頻繁に引用され、「本書はある意味で『明日の広告』の続編といえなくもない」と位置づけられている。編集者が一緒であることもあり、題名や帯のコピーを考える会議にはボクも出席した(笑)。ちなみに帯は「オバマの勝利もオムツもピロリ菌も『戦略PR』だった!」

去年の秋くらいから「日本式の新しいパブリック・リレーションズこそ、これからのコミュニケーションの主役である」という意識を持って動いているボクにとって、戦略PRは欠くことの出来ない分野であり、戦略PRマンは主役級のプレイヤーである。
空気を作って売る。世論を興して売る。両方とても大切な概念だ。そこにプッシュ型の広告、プル型の広告、WEB2.0的自走式コミュニケーションが加わる。そして広報と連動して「企業ステイトメント」をしっかり世の中に打ち出して企業の本気度を示す。これらの組み合わせが日本式の新しいパブリック・リレーションズだと考えている。

オバマの場合はこの企業ステイトメントの部分があの素晴らしいスピーチに当たる。
オバマの選挙チームがアドエイジ誌の「マーケター・オブ・ザ・イヤー」を受賞したのは、これらの戦略が(ある偶然をもってして)巧みに組み合わされたからである。戦略PRマンは常にオバマの横にいて、さまざまな施策を組み合わせてタイミング良く打ち出していった(毎朝5時に全体会議をしていたらしい)。

この本は、そういった戦略PRの基本の基本を、広告コミュニケーションに軸足を置いて、わかりやすくまとめてある。コミュニケーション関係を仕事とされている方々の基礎素養として是非。

ちなみに最終章では「戦略PRの明日はどっちだ!?」と題して著者とボクの「対談」も載ってます。

※元アマゾンのカリスマバイヤー土井英司氏による本書の書評はこちら

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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