喫茶店カレー
2009年1月 8日(木) 7:40:04
なんか急に「喫茶店のカレーが食べたい」という欲求に駆られた。
インド風でも欧風でもタイ風でもない、あの独特の日本カレー。楕円のカレー皿で給されて隅っこに福神漬けの赤が眩しい街角カレー。ご飯がべっちゃりめでルーも水溶き片栗粉なんか入ってねっとり甘かったりする家庭カレー。紙ナプキンが巻いてあるスプーンとコップ一杯の水道水だけが脇役な、シンプルで懐かしい昭和洋食カレー。たまに昭和時代のケチャップ味ナポリタンが無性に食べたくなるのと同じように「喫茶店カレー」もたまに無性に食べたくなる。
出来ればウッディかつモルタルな昭和の喫茶店で、カウンターの椅子が木の作り付けだったりすると気分。マスターは黒のベストを着ているロマンスグレーの60代で、レジですれ違った時ほんのりブラバスの香りが漂ったりするともっと気分。デミタスカップのコレクションが棚にあったり、古いタンノイのスピーカーが隅に据え付けてあったり、山岳写真が額入りで飾ってあったりするともっともっと気分。そんな喫茶店でカレーが食べたい。
で、仕事場からとりあえず出た。そしていきなり途方に暮れた。そんな喫茶店どこにもない!
スタバはある。タリーズもある。ドトールもベローチェもエクセルシオールもある。チェーン店以外にもお洒落な「カフェ」はいろいろある。でも、昭和っぽいカレーをメニューにしていそうな「喫茶店」がない! オヤジたちが外回り中に一服するような「喫茶店」がない!
いや、近所にひとつある。
でもそこは喫煙率がスゴイのだ。一度だけ入ったことがあるが、煙で奥がよく見えない。この辺のサラリーマン愛煙家の溜まり場なのだ。んー、あそこでカレーを食べる気にはなれないなぁ…。
という流れで、いきなり昼飯難民に。
極寒のビル風が吹きすさぶ中、喫茶店がありそうな古い一角を彷徨い歩くも全然ない。飲食雑居ビルに入ってみても全然ない。んー、もう寒すぎるしカレーチェーンで済まそうか。いや専門に作られたものが食べたいのではない。雰囲気も味も全然違う。初志貫徹。喫茶店を探せ!
結局、情けないというか、屈辱的な結末に。
近くの「設計者がんばりました系複合型お洒落高層ビル」の2階に入っている「大正・昭和ロマンを疑似再現した、いかにも空間プロデューサーが裏にいそうな喫茶店」に入り、「昭和の喫茶店カレーを求める一部愛好家が泣いて喜ぶであろうことを狙って企画されたと思われる、典型的要素をすべて兼ね備えた、しかし950円とバカ高い邪道カレー」を食べてしまった。
意地が食欲に負けた。
あぁ不満だ。屈辱だ。でも結構おいしかった。orz
