ボリショイ・バレエ「白鳥の湖」 @東京文化会館

2008年12月 9日(火) 7:21:11

感想を書く前に。
今晩、岩田守弘さんがNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演します(放映ページはこちら)。
ここ5年くらい、私設マネージャー役をやってきたボクとしては、もう本当にうれしくて仕方がない。ずっと不当に無名だった彼にやっと陽が当たる! あぁ今晩が楽しみだ!
それと、NBOnlineに茂木健一郎さんによる岩田さんに関するコラムが出てました。これも是非。

と、お知らせしつつ、一昨日観劇したボリショイ東京引越公演「白鳥の湖」の感想を。

他の日ではザハーロワやアレクサンドロワも踊るこの舞台。実はザハーロワにそんなに興味はなく(モスクワでボリショイ・デビュー舞台の「ジゼル」を観て、なんとなく興味をなくした)、アレクサンドロワは大好きだけど何度か観ているし、じゃあ先物買いで、と、無名のクリサノワ主演の舞台にした。クリサノワは岩田さんと同じく第一ソリスト。これからの人である。岩田さんに聞いたら「テクニックはピカいち! でもまだ演技が若い」とのことだった。
王子はグダーノフ(これは安定感あり)、ロットバルトはコールドのバラーノフ(熱演!)。クリサノワとかバラーノフとか、比較的無名の若者が主演する舞台は大化けする場合があるが、この舞台もそんな感じに溢れていた。

というか、久しぶりに「白鳥」で泣いたよ。
美術と演奏(ボリショイ専属オケによる生)も素晴らしく、舞台もとても熱かった。

第一幕第一場はお世辞でも贔屓でもなんでもなく、岩田さん(道化役)が一番目立っていた。すごい速度の回転と安定したジャンプ。誰よりも速く、誰よりも高い。切れ味抜群。一度バラの花を落としたがそれもご愛敬。終演後楽屋を訪ねて「バラ、落としちゃいましたねぇ」とからかったら「そうなんですよー! 落としちゃって!」と豪快に笑っていた。

第一幕第二場の見せ場グラン・パ・ド・ドゥのアダージオではクリサノワが転ぶというアクシデント。
でも、この転びで会場は一気にクリサノワ応援モードに。クリサノワも開き直ったのかそこからの踊りがよくなった。最初はとても生硬だった。でもまぁオディール(黒鳥)はもうひとつだったかな。オデット(白鳥)の時は違和感なし。この「不幸が滲み出る感じ」はザハーロワとかにはない。見た目の問題とかもあって。
第一幕第二場ラストの歓喜の踊り(?)で一度目の涙(まぁこの踊り異様に好きなので)。

第二幕第一場の冒頭の岩田さんの踊りも素晴らしかった。オケの演奏もとてもよく、舞台はわりとノリノリに。ボリショイの熱さがよく出た舞台だった。これを観るとマリインスキーとかはやはりクールなんだなぁと思う。
エンディングは超悲劇的な演出。ハッピーエンドとかのエンディングもあるけど、グリゴローヴィチ演出のエンディングは暗いんだよなぁ。王子役のグダーノフは悲嘆のあまり倒れ込んでしまう演技。普通倒れ込むまではしないが、この演技は良かったと思う。ここで二度目の涙。

主要なキャストを書いておくと、

台本・改訂振付・制作:ユーリー・グリゴローヴィチ
美術:シモン・ヴィルサラーゼ
指揮:ハーヴェル・クリニチェフ
演奏:ボリショイ劇場管弦楽団

オデット:エカテリーナ・クリサノワ
ジークフリート王子:ドミートリー・グダーノフ
ロットバルト:ユーリー・バラーノフ
道化:岩田守弘

さすがボリショイ。熱さが違う。非常に出来が良い舞台だったので、もう一度観たいな。もうチケットとれないだろうけど、んー、もう一度観たい…。と、思ってたら、岩田さんが「13日から大阪公演です」と! 最後のフェスですか!(フェスティバル・ホールももう閉まる) あれ?そういえば13日は大阪にいる!(満劇を観に行く) んー、観たい! いまチケットを八方手を尽くして手配中!

ボリショイはあと「明るい小川」を観に行く予定。これは日本初演。とても面白いいい舞台らしい。まだチケット少しは残ってるみたいですよ、みなさん。生の岩田さんを観るチャンス!

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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