出席番号順は性格に影響を与えているかも

2008年9月16日(火) 8:10:58

数日前「変なヤツがいる割合は高校のクラスと変わらない」を書いたが、実はもうひとつ普段の生活の中で中学高校のクラスの風景を思い浮かべることがある。クラス理論その2ですね。それは「名前」。あいうえお順の出席番号順は性格に影響を与えているのではないか、という推論である。

とはいえ、実は「あ行」と「わ行」が顕著であるだけで、それ以外の名前はそうでもないかも、という貧困な理論である。
もっと言うと「名前に『あ』がつく人は常に臨戦態勢で対応が早い。従順。かつ度胸もある」「名前に『わ』がつく人はちょっとひねくれていて裏読みしそう」という2例しかない。理論とは言えない(笑)。まぁ「か行の人は」「さ行の人は」とか、もうちょっと無理矢理な理論に発展させられないこともないとは思うのだけど、面倒なのでまだ考えていないという不完全な理論である。

いや、何が言いたいかって言うと、「名前に『あ』がつく人」って、中学高校では特に大変じゃないですか。いつも緊張してないといけない。要はそういうこと。

出席番号順って便利だからよく使われますよね。
授業中も「じゃ、出席番号順で答えてもらおうか。ほれ、アイダ、お前からだ」みたいに、いつ当てられるかわからない。突然それは来る。寝ていられないし、ちゃんと聞いていないといけない。「さ行」であるボクなんか、「あ」の人が当たった時点で周りの人に「ねぇ、何? どんな質問?」とか聞けば十分間に合う。だから授業中はちゃんと寝てました(笑)。「あ」がつく人はそれが出来ない。常に当てられる可能性と闘わなければいけない。先生のペースに合わせて従順に授業の流れに乗らざるを得ない。

「あ」の人はもっと大変なことがいっぱいある。
体育のテストも音楽のテストも一番最初。クラスの空気がまだ緊張しきっている中、最初にみんなの前で実技したり歌ったりしないといけない。これ、きついよなぁ。必要以上に注目も集まるしなぁ。テストじゃない実技とかでも、他の人のやり方を見てマネをする、というワザが使えず、いの一番にやらないといけない。だから度胸もつく。
他にもある。実力テストの結果とか通知表とかを渡されるのも一番最初。卒業証書も最初に渡される。目立って仕方ない。注射とかも一番にうけないといけない。行列で移動するときとかもクラスの先頭、つまり先生のすぐ後ろ。悪ふざけもできないよ…。いやもう、こうやって細かく書き出したらたくさんたくさんあると思う。「あ」の悲劇。そういう環境に6年もいると性格にも影響があるのではないか、と、そういうことですね。

「い」とか「う」とか「え」とか「お」の人々もわりと大変。
授業中に出席番号順で攻められたとき、「あ」がAと答えたら、「ほれ、イトウ、他にあるか?」と他の答えを用意しないといけない。そういう意味で「あ」の人は無難な答えを言えば済むが、「い」以下の人は他の可能性を瞬時に考えなければならない。アドリブ力が鍛えられる。そういう意味では「あ」の人より応用が利くとも言える。

それらに比べて「か行」「さ行」あたりはのんびりしたもんだ。「どうせ回ってこないさ」と鼻で笑ってる。ぼんやり物思いにふけったりしている。ゆっくり考える時間があるので切迫感が全く違う。変な答えを口走っても目立たない。楽ちん。まぁそのかわり実務より空想系・熟考系に向いているかも。「た行」「な行」「は行」はどうでしょうね。これはようわからん。無理矢理言えば「回ってこないからこそ目立ちたい」タイプと「一生目立たず静かに生きたい」タイプに分かれるのかも。いやそんな単純じゃないか。まぁわからん。

「わ」の人は逆の意味で大変。
「今日は出席番号ラストから行こうか。ほれ、ワダ、答えてみろ」と、急な展開があり得る。だから「この前『あ』から行ったから今日あたりは『わ』から来るのではないか?」と先生の心を裏読みすることに馴れていく。つまりひねくれるわけ(「わ」の人、ごめんなさい:笑)。「まぁ常識的には『あ』から始まるだろうけど、心の準備も一応しておかないとね」みたいな冷めた目線が身についていく。いい意味で冷静沈着。アナリストとか、「わ」の人、多くないか?(笑) んでもって逆から来ると「ら行」「や行」「ま行」あたりも答えを用意しないといけない。この辺は「い」や「う」の人と一緒だが、やっぱり裏読みに長けていく。

ええ、全体にこじつけです(笑)
でも、成長期の中学高校6年間、上記のようなことが習慣になっている「あ」の人と「わ」の人は、相当性格にも影響があったのではないかとは思う。そういうこともあって、アイダさんとかアイハラさんとかアカイさんとかアオキさんとか、そういう名前の人に会うと「あぁ『あ』の人ね、反応が早そうだな、度胸もあるかもな」と思うし、ワキタさんワシオさんとかワダさんとかに会うと「『わ』の人かぁ。冷静に裏読みするかも」とか思う(笑) いや、そんだけです。

※こういうこと考えている人が他にもいるかなと検索してみたら、リクルートに応用してる論があった。なるほどなるほど。「わ」の人の考え方が違うが「あ」についてはほぼ一緒。

※※追記:メールで「奥田英朗さんが同じ事を野球にたとえて書いていらっしゃいます」と教えていただきました。「延長戦に入りました」というエッセイ集だそうです。寡聞にして知りませんでした。面白そうだから読んでみよ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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