和服で芸者さんと遊ぶ会
2008年9月15日(月) 7:11:14
おととい、着物の話題を少し書いたので、書き損じていた話でも。
このところ数年続けて、神楽坂の料亭で芸者さんを呼んでのお正月会を有志3人でしているのだが、「そろそろボクたちも和服を着て料亭に行くお年頃である」という話になり、正月以外に年にもう一回「和服で芸者さんと遊ぶ会」をしよう、と話が進み、その第一回目を先々週にやったのだ。イタリアから帰って数日後。
まぁ半分自己投資みたいな話である。そろそろそういうことも知らないと日本人として如何なものかみたいな。いや、そんな大仰なことでもないのだけど。
場所は神楽坂の料亭「牧」。
年に一度、正月しか行かないのでまだ馴染みではないが、馴れないボクたちにいろいろ作法を教えてくれるお師匠さんのような店である。「馴れないボクたち」と書いたが、馴れているメンバーもいて、親の世代からその店に通っているお馴染みさん。その方の紹介でボクたちも通えることとなった。
店に電話で聞いたら「まだ夏だし、浴衣で結構」とのことなので、まずちゃんとした浴衣をこしらえることに。
そう、花火師とかやっているくせにまだちゃんとした浴衣すら持っていなかったのだ(寝間着みたいのは持ってるが、料亭に着て行けるようなものではない)。呉服店系有名百貨店に行き、お立ち台みたいなところに立たされていろいろ着させられ、経験豊かな店員から角帯やらも含めて着方を一通り伝授され、購入。黒地に+模様が無数に入った渋い浴衣である。「これは下に襦袢を着て足袋を履けば着物としても使えます」と店では言われた。後に料亭「牧」でそれは否定された。どうなのだろう。
会社へは普通の洋服で行き、会社帰りに「牧」へ行って持ってきた浴衣に着替え、そのままお座敷に直行して遊ぶ、という段取り。百貨店で着方は習ったが「ええとええと」とオタオタしていたら「はい、やってさしあげますよ」と女将さんがさささと着付けてくれた。着せてもらっている間がなんだかとても色っぽくて参った。
お馴染みさんは浴衣でなく着物。ボクたちは浴衣。とりあえず見慣れないお互いの姿を笑い合いつつお座敷に入る。全員なんだかアガッている。やっぱりなんとなく晴れがましいのだな。芸者さんたちに「似合う似合う」とお世辞を言われつつ、上手に緊張を解いてもらって少しずつ状況に馴染んでいった。
男の帯は恥骨の上に来る。この場所がぐっと締まると背筋が伸びるね。女性の着物と違って胃腸を締め付けないから食事もちゃんと出来る。座椅子にあぐらもなんとなく様になる。なんか楽しいなぁ。所作もどこか優雅かつ男っぽくなる。錯覚とわかっていつつ、なんとなくそういう気分に浸れるのだ。和服っていいね。
美しい踊りを見た後、いわゆる「お座敷遊び」。三味線に合わせて色っぽいゲームを芸者さんとするのである。
「いやー、この遊びはやっぱりスーツ姿より和服が合いますねー」と芸者さんたち。そうなのだ。自分たちでもそう思う。芸者さんと和服同士だとかなり様になる。遊ばしてもらったのは「涼しくなったから」「いざり勝五郎」「おひらきさん」、あとは何をやったかな。あと2つくらい楽しんだ。伝統的な遊びというのはよく考えられているなぁ。シンプルでたわいもないがちゃんと楽しい。客同士ワハハと笑える。
遊び終わるころにはみんなの緊張もすっかり解け、もうヘラヘラと気持ちよく笑い続けるだらしなさ。プロの芸者さんというのはやはりすごいな。骨抜きにくつろげた。
茶道もそうだが、芸者遊びも日本文化の粋が集まっている。年にたった2回では「遊び馴れる」まで数十年かかりそうだが、とりあえず定期的に触れておくのは大切なことだと思う。とか(笑) なんだか知らんが言い訳しつつ、また来年が楽しみだ。冬は浴衣というわけにはいかないからちゃんとした着物だなぁ。買わなくちゃ。とはいえ着物の道は散財の道。気をつけよう。
