ロードショー休刊

2008年9月 5日(金) 7:01:41

中学高校と毎月必ず買っていた雑誌「ロードショー」が休刊する(09年1月号で)。
いや、少しウソついた。雑誌「スクリーン」と両方毎月買っていたのだが、途中から「スクリーン」一誌だけ買って「ロードショー」は立ち読みで済ませていた。「ロードショー」派と「スクリーン」派があって、ボクは「スクリーン」派。「スクリーン」の方が映画レビューが本格的で写真もマニアっぽかった。「ロードショー」は途中から少しミーハー系に偏っていったのでボクは離れたのだった。ま、でも、必ず毎月読んでいたのは間違いない。

「ロードショー」と「スクリーン」は表記も微妙に違っていて、たとえば、たしか「ロードショー」はオリビア・ハッセー、「スクリーン」はオリビア・ハッシーみたいな感じ(逆だったかもしれない)。
一時期、本当にむさぼるように読んでいて、次の号が出る頃にはほぼ暗記していたくらい。それが今のボクの映画知識の基礎になっている。ああいう「情報が少なかった時代」って貴重だったな。情報が少ないからむさぼるように摂取して血肉にした。今の子は情報洪水にさらされているからあんな読み方はしないだろう。

街に出ればビデオ・レンタル屋に無数に映画DVDが並んでいて手軽に観られるなんて、あの頃からは考えられないくらいシアワセなことだ。中学高校のときの「映画飢餓感」と言ったらなかったもの。名画座かテレビでしか旧作が観られない。でもいつでも何でも観られるっていうのは、その環境が普通な人にとってはフシアワセなこと。ボクたちみたいに「もう二度と観られないかもしれないから食い入るように必死に観る」なんて情熱は、今の子は持てないだろう。その分、血肉にもなりにくい。

同じように一時期むさぼるように読んでいた雑誌は「ステレオサウンド」。これも血肉になったなぁ。1990年前後のハイエンド・オーディオ系知識はほぼ完璧だった。その後の流れはいまいち把握していないが、今年の春に秋葉原のハイエンド・オーディオ店にたまたま行ったとき、店員とえらく話があった。「お客さん、20年前くらいのモデルに異様にくわしいね!」って。まぁお互い懐古趣味がよく合ったのだ。

閑話休題。とにかく「ロードショー」。「スクリーン」を含めて、よく覚えている記事はいっぱいある。誌面構成や写真と共に、ページを目の前に再現できるほど。エッチな映画(と言っても今考えれば可愛いものなのだが)の写真入り記事なんか特に(笑) もう過去の雑誌なので休刊は残念ではないが、なんか自分の青春時代がまたひとつ終わるようで寂しくはある。

あの頃、他に毎月必ず買っていたのは「明星」かな(笑)。中学高校時代は歌謡曲マニアだったし芸能界好きだった。
やっぱりここでも「明星」派と「平凡」派があって、ボクは圧倒的に「明星」派だったなぁ。これは内容というよりは誌面デザインの差。「明星」のデザインが好きだった。あと、ピンクレディ・マニアだったので「近代映画」もたまに買っていた。他には「GORO」と東京情報誌「アングル」かな。「ぴあ」もたまに。覚えてる範囲ではそんなもん。どれもこれも濃く読んだ。読み捨てなんてとんでもない、って感じ。読み捨てするようになったのはいつのころからか。そのころから血肉になるような読み方も捨てていった気がする。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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