世界の首都を奪還せよ

2008年5月21日(水) 7:20:04

録画しておいた「NHKスペシャル 沸騰都市」を見た。
見たのは19日放映の「ロンドン 世界の首都を奪還せよ」である。いや、面白かった。さすがNスペ。わかりやすくコンパクトにイマを伝えてくれた。

ロンドンが「世界の首都」の座をニューヨークから奪い返しつつある、というテーマ。
外国為替や外国株式の取引量はすでにニューヨークを抜き去ったという。その大きな要因が、ロシア、インド、中国などからの人材の流入らしい。

リビングストン市長の徹底した市場開放政策で、多国籍企業がロンドンに押し寄せている。
9.11以降規制を強めたニューヨーク証券取引所を嫌い、ロンドンに世界の資本が集まっているという。その資本目当てに企業や優秀な人材、豊富な労働力が一気にロンドンに流れ込んでいるということか。ロンドン・オリンピックも4年後に迫り、建設ブームも後押ししている模様。移民の数はあの「人種のるつぼ」ニューヨークに迫っているという。しばらくロンドンに行ってない身としてはなんか意外。だってさ、なんと、いま、ロンドンの住人の3人に1人が外国人だって(!) 基本がコンサバな国なので意外だ。

3人に1人が外国人。東京で想像してみると、それってすごいことだ。ええと昨日モリと行った鮨屋のカウンター(6席)のうち、2人が外国人。それが常態って…。思い切ったことやったなぁ。外国人に税制優遇しすぎて、ロンドンの外国人の収入は地元イギリス人の平均3倍とか。サッカーのプレミアリーグも半数近くのチームのオーナーが外国人とか。少々やりすぎな感もあり。

とはいえ、たとえば3人に1人が外国人であるサッカーチームだとしても、優勝したら人気が出る。そこにお金も生まれ、お金があるところには優秀な人材も集まる。外国人の力に頼ってでも優勝さえすれば大きな見返りはあるのである。
そういう意味で、「とにかくニューヨークに勝って優勝することだ」というのもわからんでもない。一回優勝しておくといろんなものが順回転しだす。でも必ずや歪みも生まれるし、大きな反発も予想されるので、今後どうなるのかウォッチしつづけたいところ。リビングストン市長は、たぶん「やりすぎ」で、この5月1日の市長選で敗れたという。まずはいきなり曲がり角。

日本はどうなんだろう。一時期優勝争いに絡んでいたが、いまではJ2に落ちかねない凋落ぶり。徹底的に市場開放して移民を受け入れ、もう一度優勝を狙う手もなくはない。でもそこにはシアワセの匂いがしないな。ボクの大好きな街ロンドンに、今、シアワセの匂いがどのくらいするか、嗅ぎに行ってみたいぞ。

※今夜24時55分から再放送があるようです。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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