その道中の陽気なこと!
2008年3月29日(土) 10:28:24
全部つながって、未来へもつながって、緻密な伏線もちゃんと機能して、おかしな人間たちがそれぞれに居場所を見つけて、見事に大団円を迎えた「ちりとてちん」。
最終回も素晴らしい出来。草々の産室前の「愛宕山」、泣けた。ラストの貫地谷しほりの「母の笑顔」の長回し、泣けた。それぞれに微妙に緩く長いカットなのだが、この「数秒余分な編集」がとてもいい。全編通じて上手に上手に「緩さ」を演出している。脚本が隙なくカッチリしているので、演出までカッチリすると視聴者がついてきにくい。その辺までしっかり計算されている感じ。
実際のラストは2007年春の出来事なのに、ナレーションが「2025年くらいの未来から目線」になっているのも良いね。ボクは好き。上沼恵美子のナレーション、最初はイヤな予感がしたけど、最後まであっさりすっきりでとてもよかった。
この朝ドラ、佐橋俊彦の音楽も秀逸だった。
YouTubeを見てみると、サントラをバックに編集している動画が投稿されているのだが、これが意外といい編集で泣ける。著作権的に問題なのでリンクはしないが、YouTubeのトップから「ちりとてちん サントラ」で検索すればズラリと見られる。
いい編集と言えば「Taiyo ni Chiritotechin」という動画も投稿されていて、これは「太陽にほえろ!」のオープニングを模して「ちりとてちん」の登場人物紹介をしているもの。これがまたよく出来ている。これもYouTubeで「Taiyo ni Chiritotechin」で検索すると見られる。2じゃなくて1の方がよい。
ちなみに総集編は5月5日6日の朝8時35分からNHK総合テレビでやる。このスタッフだもの、たぶん相当凝って編集するはず。楽しみだ。
「ちりとてちん落語ワールドSP」という番組も今日の朝11時から(BS2)と日曜の朝8時から(総合)やるみたい。「それぞれの『ちりとてちん』」という番組もあるらしいが、これは関西・福井エリアのみの放送。うぅ。東京でもやれよ!
まぁ「ちりとてちん、最高ですね」と話しかけてくれる人もメールくださる人も、関ヶ原より西の方の人が圧倒的に多いから仕方ないのかな。舞台が西だし。それに、あの笑いの感覚やギリギリのわざとらしさ、湿度の高さなどは、やはり東より西の人の方がしっくり来るのだろう。視聴率の低さもそういうこと? もうこんなに面白くて完成度の高い朝ドラは二度とないと思うのだけど。
ドラマの中で繰り返し語られた「愛宕山」。
野辺へ出てまいりますと、春先のことで、空にはヒバリがピーチクパーチクピーチクパーチクさえずって、下にはレンゲたんぽぽの花盛り。かげろうがこう萌え立ちまして、遠山にはふあ〜っと霞の帯をひいたよう。麦が青々と伸びて菜種の花が彩っていようかという本陽気、やかましゅう言うてやってまいります、その道中の陽気なこと!ここに込められたメッセージ、きちんと受け止めさせてもらいました。ありがとう「ちりとてちん」。
