山海塾「金柑少年」

2006年04月02日(日) 10:34:04

桜の花は、知らなかった路地をいろいろ教えてくれる。
犬と散歩をしていて、眼の端にふっと薄桃色の雲がよぎったと思って引き返してよく見ると、いままで気がつかなかった小さな小さな路地の奥で桜が満開になっている。思わず路地を入るとよく手入れされた小体な庭があったりして、散歩しなれたいつもの道に新しい意味が加わったりする。

昨日は世田谷パブリックシアターで山海塾公演「金柑少年」。
1978年初演の古典。天児牛大は今回は踊らず、演出に徹したが、終演後の吉川洋一郎とのトークセッションで話を聞けた。

2005年にリ・クリエーションしているとはいえ、やはりどこか70年代の意味性・ハプニング性を引きずっている演目。なんだかちょっと青臭くて懐かしい。あの時代のようにひとつひとつの動作に意味を求めながら観てみたり。

冒頭の「金柑少年」と「孔雀」、「豆太郎」が特に良かった。ラストの「金属性の飛鳥」の子宮(?)から吊り下がっている男も美しい。

「孔雀」では本物の生きた孔雀を使い、途中で孔雀を放して孔雀の好きにさせるのだが、昨日は孔雀が飛び、唯一のセットともいえるアクリル板の上に止まった。終演後、吉川氏は「いままで200回以上観てきて初めて孔雀が飛んだ。今日のお客さんはラッキー」と言い、天児氏も「飛んだことは前にも1回あったが、アクリル板に止まったのは30年近くやってきて今回が初めて」と言う。止まってから終演まで1時間くらい舞台出演していた孔雀。舞台に妙な緊張感が出て面白かった。

山海塾って、観終わってからじわじわと来るタイプの舞踏だな。一日たった今ごろ静かに感動してる。

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