ロパートキナ「白鳥の湖」

2003年12月 9日(火) 7:31:53

昨晩もマリインスキー劇場バレエ。これでバレエは今年ラスト。ロパートキナとコルスンツェフの「白鳥の湖」だ。もう全曲暗記している演目。B席4階正面。マリインスキーの白鳥は群舞に定評があるので、全体を見て取れる4階正面はなかなかいい感じ。

なるほどこれが噂の一糸乱れぬ群舞か…としばし呆然。実に美しい。これに比べるとボリショイのは群舞と呼べないなとすら。が、揃っていることに重きを置いているのか、舞台は客観的でやや冷めている感じ。押し出しの強いボリショイに比べて熱が伝わってこない。なるほどこれが芸風の違いか、と、友人が言っていたことをやっと実感した。

ロパートキナのオディール&オデットは安定度抜群だったが、内面がまるで伝わってこない。客観的で表面をなぞったような表現。
まぁボクの白鳥原体験はモスクワでのアナニアシヴィリの大熱演なので、あのすごいのと比べるのも可哀想かもしれない。だってアナニアシヴィリは「あ、ホントに飛ぶかも!」「マジ浮かんでるかも!」という瞬間が確かにあったが、ロパートキナは飛ばない浮かばない。喜びの表現も哀しみの表現もワンパターン。とてもキレイではあったけど。んーこれはプリマドンナの技術の違いというよりバレエ団の芸風の違いなんだろうな。
モスクワでマリインスキーから移ってきたザハロワのボリショイ・デビュー舞台観たときも「彼女、演技しないね。教科書みたい」と一緒に観たボリショイ第一ソリストの岩田さんが言ってたっけ。マリインスキーは踊りの型重視。少々崩れても気持ちを演技で伝えるというボリショイとはずいぶん違うのだ。

でも衣装もセットも実に良かったし(衣装のキレイさと言ったら!)群舞も完璧。どの踊りもキレイで気持ちよく、ボリショイで洗礼を受けてさえいなかったら、世界一の「白鳥」だと思ったと思う。目が肥えるって怖いわ ←嫌味すぎ

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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