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「沖縄行ったらこれ食べなきゃ!」

【現地スタッフが教える沖縄ガイド「ディープ沖縄」(ASCII:2000/7/7発売)より 】

「沖縄料理はまずい」という噂が巷ではあるらしい。だれだ?そんなことを言うのは?

 その噂を流した不幸な人(どこぞのグルメ評論家らしい)は本当の沖縄料理を知らないのである。不幸だ。駅の立ち喰い蕎麦を食べて「おーこれが蕎麦というものか。たいしたことないな」とほざくようなものだ。まぁその人はそのまま死んでいけばいいのだが、この本を読む人はそれではいけない。沖縄料理の驚異のうまさ、奥深さをぜひ知ってほしい。

 だいたいからして沖縄といったらステーキとブルーシールアイスクリームと思っている人が多すぎる。ありゃアメリカ占領の名残であって、それらを食べて沖縄の食文化を知った気になっていてはいけない。琉球から脈々と受け継がれた沖縄の食文化の奥深さをぜひその舌で味わい、咀嚼し、消化してほしいとボクは心の底から思うのである。
 かく言うボクも数年前まで沖縄初心者であった。そのボクが沖縄の豊かな食文化に触れて驚きまくり食べまくった記録は「胃袋で感じた沖縄」(さとなお著/コスモの本)という本に書いた。県外人による沖縄食初体験記である。沖縄の食に特に興味がある方々はぜひ読んでほしい。このコラムでも初心者のためにいろいろ書くが、この字数だとあの奥深き文化のほんの数パーセントしか書けないのである。深く知りたいならぜひ。
 
 あぁごめん、宣伝している字数が惜しい。とにかく始めよう。ここでは那覇の店を中心にガイドしてみる。離島にもおいしい店はあると思うが、ぜひ那覇に寄って沖縄の食文化を味わって欲しい。
 まずなにを置いてもあなたは『牧志第一公設市場』に行かないといけない。ここで沖縄の食材の豊富さを思い知ろう。なんてワタシは狭い世界に住んでいたのだ、と思い知るのだ。で、魚屋さんで極彩色の魚たちを適当に選んで2階で調理してもらって食べてみよう(そういうシステムがここでは確立されている)。オススメはミーバイの刺身、グルクンの唐揚げ、そしてアバサー汁。へー極彩色の魚ってこんなにうまいんだー、という実感からあなたの沖縄食体験は始まるのである。
 公設市場の2階は8つくらいの大衆食堂があり典型的な沖縄料理が食べられるが、味付け的にすげーうまい!というものでもないからここではちょっと我慢して、那覇市内のおいしい店をいろいろ訪ね歩いてみよう。
 大衆食堂で食べられるような典型的沖縄料理は、実は夜、居酒屋で注文するのが賢い。なぜなら大衆食堂だと注文したおかずの数だけご飯がついてくるという独特のシステムがあり、2品くらいでお腹いっぱいになってしまうからなのだ。居酒屋だとそれはない。『あんつく』『うりずん』などのめちゃうまい居酒屋でぜひ泡盛と共にゴーヤー・チャンプルーやナーベラー・ンブシーやウカラ・イリチーを味わってみて欲しい。うまいぞー。夜は予定があって昼しかダメというなら、『ゆうなんぎい』で昼の10品セット定食はいかがだろう。いろいろ取れてうまい。

 まぁこれらを体験した頃には「沖縄はうまい!」と実感しているだろうが、ここらで山の高さを知っておいてもらおう。『琉球料理乃山本彩香』は沖縄料理の最高峰。世界に出しても恥ずかしくない名店である。6000円のコースで沖縄料理の最高峰が大満足のもとに食べられるのだ。予約してぜひ味わって欲しい。この時点であなたはもう「沖縄はまずい」と行った評論家を憐れむだろう。
 もっともっと沖縄の食を知りたくなったあなたは『カナ』でイラブー汁やフーチバジューシーを食べてみてほしい。ちなみにイラブーとは海ヘビのことだが、海ヘビがここまでうまいのか、と驚愕すること確実である。『ひかり食堂』は入るのをためらわれるほどティープな雰囲気。だけど思い切って入って食べた瞬間、そこには天国が待っている。ここのてびちは絶品なのだ。てびちとはいわゆる豚足だが、甘辛く煮付けた「てびち煮付け」も、あっさり汁で煮込んだ「てびち汁」もどちらもめちゃうまい。冒険心のある人は『さかえ』にぜひ。ここの山羊(やぎ)汁はあなたに一生忘れられない印象を残すだろう。旅=非日常。そういう意味で山羊汁はまさに旅そのもの。ぜひ体験して欲しい。
 さて最後に、忘れてはいけない「沖縄そば」についてざっと書こう。沖縄そば=ソーキそばと誤解されているが、沖縄そばにソーキ(豚あばら肉)が乗ったのがソーキそばだ。つまり沖縄そば>ソーキそば、である。沖縄そばは、そばという名前はついているが小麦粉で打ったもの。昔は木の灰汁でつないでいた。いまはカンスイでつなぐのが多いようであるが。
 実は内緒だが、沖縄そば(現地では「すば」と言う)はピンキリである。つまりめちゃうまい店もあるけどめちゃまずい店も多い。でもこれから書く店は全部うまいぞ。まずは『首里そば』。おー、これが沖縄そばかぁ!と感動すること請け合い。そういう意味では『ゆーじ小』も昔からの作り方でおいしいぞ。『御殿山』は古い民家を利用していて雰囲気抜群。『あじゃず』は現代風で安心できる味だ。変わったところでは『てんtoてん』もめちゃうまい。独特の縮れ麺がただものではないのである。
 あー字数がつきた。タコライスや島豆腐や昆布やお菓子類、汁物、ゴーヤージュースや泡盛など、いろいろ書きたいものがあるのだが仕方ない。
 ということで、驚異的にうまく、愕然的に奥が深い沖縄料理。わしわし楽しんでください。


  • 牧志第一公設市場二階
    那覇市松尾2-10/098-867-6560/9~20頃/第2.4.5日休
  • あんつく
    那覇市牧志1-7-1/098-866-4112
  • うりずん
    沖縄県那覇市安里388-5/098-885-2178/17.30~20/第2.4日休
  • ゆうなんぎい
    那覇市久茂地3-3-3/098-867-3765/12~15/17.30~22.30/日休
  • 琉球料理乃山本彩香
    沖縄県那覇市久米1-16-13/098-868-3456
  • カナ
    那覇市久米町2-13-1/098-862-3797/11.30~15/17.30~22/日祝休
  • ひかり食堂
    沖縄県浦添市屋富祖549/098-877-3313/11~21/木休
  • さかえ
    沖縄県那覇市牧志3-12-20/098-866-6401/16~22/日休
  • 首里そば
    沖縄県那覇市首里赤田町1-7/098-884-0556/11.30~売り切れまで/日休
  • ゆーじ小
    沖縄県浦添市内間5-8-6/098-879-4733/10.30~売り切れまで/日月休
  • 御殿山
    那覇市首里いしみね町1-121-2/098-885-5498/11.30~16/月休
  • あじゃず
    沖縄県那覇市曙2-9-18/098-868-7488/11~21/無休
  • てんtoてん
    沖縄県那覇市識名4-5-2/098-853-1060/11.30~16/月休
  • パーラー千里
    沖縄県金武町字金武4-2-55/16~27

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