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LV5「千尋の闇」

ロバート・ゴダード著/幸田敦子訳/創元推理文庫/各730円

千尋の闇〈上〉
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素晴しい。傑作だ。小説の魅力を満喫できる。映画ではこうはいかない。
一読巻置くあたわず。寝不足になること受け合い。騙りにあふれたストーリーテリングの妙。キャラクターの見事な立ち上がり方。ストーリーテリングだけに終わらない美しい叙情性。哲学。トレヴェニアンを読んだときのような圧倒的な諦観に包まれる。この本は著者の処女作だが他の著作も急いで読みたい。

敢えて言えば、邦題に納得がいかないかも。原題は「Past Caring」。この作品にこの邦題でいいのだろうか。
これについては文庫版の訳者あとがきで説明がされているがいまひとつ納得がいかない部分がある。しかも千尋を「ちいろ」と読ませるという狙いもどうなのだろう? 個人的には少し小難しくしすぎな気がした。

1997年05月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ミステリー

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