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「恋愛中毒」

amazon著者の本を読むのは3作目。「あなたには帰る家がある」で大好きになり「みんないってしまう」で失望。もう一冊読んでみようこれがダメだったらサヨナラかも、って読んだこの本はとても面白かった。うん、次も読むぞ。
先月小池真理子の「恋」を読んだが、恋愛感情についての描写は「恋愛中毒」の方がずっと上手い。非常によく書き込んでありリアル。
特にP28からP29に至る表現なんて好きだなぁ。それと中盤までの主人公に対する読者のカタルシスが、結末にさしかかるにつれてなんとなくほどけていく感じも(確信犯的に表現していると信じるが)見事だ。ミステリーだと思わずに読み始めたら実はミステリーだった、というのも軽い驚きだった。
ただ、題名が内容と合致しないのが難。よく出来た題名なだけにちょっと騙された感が残る。この内容だと「中毒」というよりは「依存」なんだな。「恋愛依存」じゃ題名にならないけど。なんというか、中毒的にいくつもの恋愛が描かれていると思ったら、結果的に2つの恋愛しか書かれていないのがなんだかはぐらかされた感じがして損なのだ。
1999年11月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
@satonao310