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「親子三人」

amazon山口瞳ファンとしては彼の親子関係とか普段の生活は覗きみたい。息子である著者がそれを息子の視点で書いてくれるのであれば是非読みたい。絶対読みたい。ということで購入。
言いたいことはよくわかる。でも、「山口瞳の子供でいることがどれだけ辛いかわかってよ、生まれながらに小説の登場人物なんだよ、だから僕はこうなっちゃったんだ」とかきくどく‘言い訳’と‘甘え’がずいぶんつらい。山口瞳を題材にするということは、山口瞳ファンを相手にするということだ。その辺を自覚して‘言い訳’と‘甘え’を出さずにきちんと書いてほしかった。ちょっとみっともない印象を持った。
「喫茶『風琴亭』のころ」という私小説も載せているが、随所に山口瞳の世界を意識して継承しすぎている部分が見られ、これもちょっとつらかった。ちょっと古臭い構成と題材。というか、こういう風に山口瞳と比べられてしまうこと自体のつらさを書いたわけで、うん、よくわかるよ。でもその辺は読者も承知している。大変だろうなと思っている。だからちゃんと書いてほしいと願うのだ。
1997年03月01日(土) 12:00:00・リンク用URL
@satonao310