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「本人の人々」

amazon言うなればナンシー関や高橋春男の実写版である。
15分もあれば読み終わってしまう本かもしれないが、内容は実に濃い。顔マネでは定評がある南伸坊がいろんな「本人」になりきって顔を作って写真に写り、「本人」になりきって文章も書いている。
文章もさすがだが、なんといっても顔がすごい。特徴の切り取り方が尋常ではない。イチローの口元、新庄の目、石井一久の口、寺原隼人の眉(あれ、野球選手ばかり)などの形態模写もすごいが、性格そのものを(ある種の悪意を持って)映し出したその技がまたすごい。村上龍や清原、養老孟司、手嶋龍一、加藤紘一、山崎拓、宮崎駿……いややめよう。ひとりひとり例を挙げても仕方がない。中にはハァ?という模写もあるが、8割方絶品に似ている。
コピーライターになりたてのころ、コピーのコツとして「他人になったつもりで書いてみる」というを習ったことがある。このコピーを長嶋ならどう書くか、林真理子ならどう書くか、桑田佳祐ならどう書くか、など、本人になりきって書いてみるのだ。そうすると意外なほど発想が広がったのを覚えている。この本の効用もそんなところにあるのかもしれない。
2004年01月01日(木) 12:00:00・リンク用URL
@satonao310