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「夫婦茶碗」

amazon短編がふたつ入っている。
両作ともに前作を引き継いだタッチで軽快独歩、おもしろい。特にふたつ目「人間の屑」が作者らしくないストレートな表題のわりに快作。過ぎていく時間にメリハリがなく、どの時間も同じように過ぎていく様が著者の文体から見事に紡ぎ出されている。メシもセックスもアソビも、そして「自分」も「他者」も「それぞれの人生」もすべてフラットに描かれ、奇妙なまでにリアルに若者達の生態が切り取られていくのだ。面白い。
村上龍に感じたような「文体自体が何かを語る」という筆力をこの著者には感じる。さすがである。妙に漢字などの取捨選択が古めかしいところも好き。
1998年09月01日(火) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(日本)
@satonao310