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町田康

LV2「人生を救え!」

町田康・いしいしんじ著/毎日新聞社/1500円

人生を救え!
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町田康が毎日新聞紙上で連載した人生相談をまとめたものが前半。後半はいしいしんじと一緒に浅草とかを歩きながら対談したものだ。

前半の人生相談が圧倒的に面白い。
なんつうか、まぁしょーーーもない相談が多いのだが(スカートがはきたいとかネコがいなくなったとか何をやっても続かないとかうちのテレビが壊れたとか)、そのしょーーーもない相談に町田康が例のパンク文体で確信犯的生真面目さでトツトツと答えていくのが笑える笑える。特に、展開が読めない書き出しの妙、が見事。相談への答えなのに、質問を受けないで文章が始まる。そこらへんがうまいなーと思わせる。

いしいしんじ氏については実はよく知らない。要注目作家らしい。後半の散歩対談はそんなに面白く感じなかった。

2002年03月01日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ , 対談

LV5「耳そぎ饅頭」

町田康著/マガジンハウス/1500円

耳そぎ饅頭
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雑誌「鳩よ!」に連載されていたエッセイをまとめたもの。
エッセイより小説の方が面白いと思っていた町田康であるが、このエッセイ集はとても良かった。「偏屈」というキーワードのもと、著者の世間に対する目線、普通に暮らしてみようと試みる奮闘が実にリズム良く描けており、最後の方になるとこのリズム感から離れるのが惜しくてもっともっと読みたくなってしまう麻薬性すら感じさせる。ま、ちょっとだけくどいところとかもあるんだけど、このパンクのリズムに乗れる人ならまず楽しめると思う。

例えばお馴染みのゲームソフト「タワー」を描いた章など、この著者の筆力の底力を見た気がした。自分なら同じ題材でこう上手に書けるだろうか。もちろん書けるはずもないのだが、題材が身近なだけに彼我の差がより浮き彫りにされてしまう。うーむ。

2000年06月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV5「屈辱ポンチ」

町田康著/文藝春秋/1143円

屈辱ポンチ
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エッセイがいまいちで「あれ?」と思っていたが、こうして小説を書くと文句ナシの筆力を見せる町田康。2編入っているが、特に「けものがれ、俺らの猿と」がいい。

町田康の小説は終わり方が好きである。ド頭から盛り上がり、そのまま文体の力でダラダラと盛り上がり続ける小説だからだろう、後半になっても〆が予想できない。しかし著者は忽然とあざやかに幕を下ろすのであり、その終わり方は音楽で言ったら後奏なしのサビ終わり、という感じだ。

相変わらず文学でパンクロックしているのだが、読後感がこんなにいいのは何故か。文体のリズムもあろうが、この幕の下ろし方も大いに影響している気がする。次作も即買い。

1999年02月01日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

LV3「へらへらぼっちゃん」

町田康著/講談社/1600円

へらへらぼっちゃん
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町田康という「文体」は、ストーリーもしくは決められた字数という枠組みがあった方がぐっとしまって活きる気がする。
この本はエッセイなのだが、あの文体がだらだら続く魅力は認めながらも、やっぱり要所の切れ込みというか唄で言うなら「サビ」がないから、読んでいて衝撃が薄いのだ。なんだか才能がドバドバ垂れ流されているような、そんなもったいなさを感じる。おいおい、こんなとこでそんなすばらしいフレーズ出すならそれ小説で使ってくれー!と叫びたくなったりして。

後半の書評とかはとっても面白い。そう、こういう風に制約があった方がいいのよ、町田康は。

1998年10月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV5「夫婦茶碗」

町田康著/新潮社/1300円

夫婦茶碗
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短編がふたつ入っている。
両作ともに前作を引き継いだタッチで軽快独歩、おもしろい。特にふたつ目「人間の屑」が作者らしくないストレートな表題のわりに快作。過ぎていく時間にメリハリがなく、どの時間も同じように過ぎていく様が著者の文体から見事に紡ぎ出されている。メシもセックスもアソビも、そして「自分」も「他者」も「それぞれの人生」もすべてフラットに描かれ、奇妙なまでにリアルに若者達の生態が切り取られていくのだ。面白い。

村上龍に感じたような「文体自体が何かを語る」という筆力をこの著者には感じる。さすがである。妙に漢字などの取捨選択が古めかしいところも好き。

1998年09月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

LV5「くっすん大黒」

町田康著/文藝春秋/1429円

くっすん大黒
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パンク歌手「町田町蔵」が書くぶっとびの純文学。
漫画とロックとTVドラマのスピード感を持った文体で無意味なる倦怠を突っ走る出色の現代文学。読んでいて映画「ストレンジャー・ザン・バラダイス」を思い浮かべた。あの倦怠感が紙面にしっかり定着しているのだ。そして連続する語り。生活・精神にメリハリがなく気分で流れていくイマの気分がその連続語りできれいに切りとられていく。

表題作は亀の爆発から笑い転げるまでのイメージが鮮烈だし、表題作より面白い「河原のアパラ」もラストの爆発が強烈な印象を残す。あー、面白かった。いけるじゃん。文学でもロックが出来るじゃん。そんな感じ。評判は聞いていたんだけどようやく読めた。お気に入りのひとりになりそうである。

1998年08月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

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