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「ロケットボーイズ」

amazonNASAの元技術者が書いた自伝。
全米でベストセラーを記録し、映画にもなった(邦題「遠い空の向こうに」)。アメリカの田舎の炭坑町で、ロケットに憧れ、ロケットを飛ばすことを夢見た高校生たちの実話である。
ソ連のスプートニク打ち上げで宇宙開発に一歩後れをとったアメリカの当時の雰囲気や田舎の炭坑の様子が活写され、劣等生たちがロケットを飛ばす夢をどうやって叶えていったか、ちょっと「アメリカン・グラフティ」みたいな雰囲気の中、清冽に描かれていく。ケネディの時代、夢が夢であった時代、そんなノスタルジィもあるのだろう、ちょっときれいに描きすぎているきらいはあるが、登場人物たちが魅力的なこともあって(父や母や先生たちといった脇役のキャラが立っているのだ)、飽きさせない。淡々とした筆致で静かに物語が進むさまも好感が持てる。
歌い上げている自伝は基本的に苦手であるが、題材がとてもいいのだからもうちょっと歌い上げても…と思わせる感じがこの本にはあった。また、キーになるロケット技術の描写を端折りすぎているのも気になる。読者はかなり興味を持って読んでいるので、例え少々専門的になろうとも、もうちょっとでいいから描写してほしかったと思うのである。
2000年05月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
@satonao310