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LV5「永遠の不服従のために」

辺見庸著/毎日新聞社/1429円

永遠の不服従のために
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第二次世界大戦前の日本人が特別に愚かだったのだと思っている人はかなりおめでたい。
自分だったらあんな好戦的な風潮に乗らず冷静に時代をながめて戦争に反対しただろう、などと考えている人はおめでたいのを通り越してバカかもしれない。戦争は一夜にして起こるものではない。じわじわと起こるのだ。気が付いたときには戦争しないといけない環境になっていて、反対しようにも出来ない状況になっているのだ。戦争は宣戦布告で始まるのではない。その何年も前からじわじわ始まっているのである。

サンデー毎日に連載している「反時代のパンセ」をまとめたこの本は、その「じわじわ始まっている戦争」への反戦活動である、と言ったら乱暴か。戦争状態へとじわじわ突入していくことを関心あるふりしてにこやかに許しているボクやアナタたちへの少々いらついた叱責でもある。でも著者は叱責だけして自分は安全な「評論家」のスタンスを良しとしない。自分の身をきっちり危険に晒して叱責言論・反戦活動を行っている。そのことが文章に底知れぬ迫力を与えている。

彼は「坑道のカナリア」になろうとしているのではない。カナリアよりもっと強い存在になろうとしている。この本を読んで感心しているに留まっているくらいなら、読まない方がマシかもしれない。さてアナタはどういう態度にでるのだ?とナイフをつきつけられるような本である。

2003年01月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:時事・政治・国際

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