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LV5「戦争中毒」

ジョエル・アンドレアス著/きくちゆみ監訳/グローバルピースキャンペーン有志訳/合同出版/1300円

戦争中毒―アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由
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副題は「アメリカが軍国主義を抜け出せない本当の理由」。
60ページちょっとの短いマンガである。でも本当に大切なことは短く表現できるものだ。アメリカ人が書いたこの短いマンガの中にアメリカの醜い側面が余すところなく描かれている。すべてが真実かどうか判断する材料がないが、無批判にアメリカの善を信じてきた(信じている)多くの人々に、平らかに比較検討するチャンスを提供する意味で「必読」の一冊だろう。

驚くべきことにこの本の初版は1993年の湾岸戦争直後である。初版は7000部。すぐ絶版となり埋もれていたが、有志の手により発見、私立探偵を雇って著者を捜し出し説得して、2001年の911後、最新情報を盛り込んだ改訂版を緊急出版したという。著者の先見性&平明な視点に脱帽する。

その有志の中心人物は「アメリカの問題は、政府や米軍が海外でしていることを、アメリカ市民のほとんどが何も知らされていないことに尽きる」と語っている。
まさにその通り。というか、過去の戦争中、どの国もそういう状態で暗黒に突き進んでいったのだ。そういう意味でこれはアメリカ国民自身に読まれるべき本である。「『戦争中毒』を認知させる会」という活動があり「アメリカの若者が軍隊に志願する前に『戦争中毒』を読めるように、アメリカの学校と図書館に『戦争中毒』を寄贈する」活動をおこなっているという。この本の内容が絶対的に正しいとは言い切れないが、中立な視点を与える意味でとてもいい活動だと思う。ひと口乗ろうっと。(この本のサイトにくわしく載っている)

いままた冷静に読み直してみて、この本の内容はアメリカを無視できない現代社会を生きるのに「知っておかないといけないある側面」であることは確かだと思う。「今」と正面切ってつきあっていこうという人々には「必読」だろう。そこまで真剣でもない人々にも、マンガだし、読んで損はないと思うよ。

2002年11月01日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画 , 時事・政治・国際

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