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LV5「私の遺言」

佐藤愛子著/文藝春秋/1238円

私の遺言
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この本で作家佐藤愛子が作家生命をかけて遺言していることが本当であるならば、ボクも彼女と同じように人生観を変えなければならない。
つまりはそういう本だ。彼女は作家生命をかけて「死後の世界はある」と断言している。彼女の長年に渡る実体験を根拠にしているだけに説得力はある。この、北海道の別荘での霊的実体験は著者の他の本でも読んだことがあり、どこかでこれらについて著者が答えを出してくるとは思っていたが、最後の言葉としてこう押し出してくるとはよっぽどの覚悟だったと思われる。科学偏重の世の中に、名のある作家がこう押し出すのはそれなりに勇気のいることだし。

ボクには、シャーリー・マクレーンから入りシルバー・バーチ、ホワイト・イーグル、エドガー・ケーシーその他、当時出ていたたいていの心霊世界本を読了している過去がある。サイババ系ももちろん漁った。そういう死後の世界と現世の意味について完璧に信じ切っていた時期を過ぎ、その後反動のようにそれらを徹底的に疑い、今はどちらかというと「やっぱないかも」という方に傾いている。そこらへんは自分の中でかなり検証してきた。
そんな今読んだこの本は、忘れかけた揺さぶりをボクの精神にかける。佐藤愛子がその存在をかけて主張するように死後の世界が存在し、現世の意味がそういうことだとするならば、ボクの生きる意味もまた少し違った意味を帯びてくる。うーむ。

さすがの著者も目を曇らせているのかな?な記述が、実は多々出てくる。招霊会の模様などさすがにちょっとそれはないだろうという感じ。なんでキツネの霊がついたからってキツネの格好になるんじゃい、など。ただ、それらを差し引いても著者の身の回りに起こった出来事がウソとは思えない。うーん、どうなんだろう。

著者が佐藤愛子でなければまさに眉に唾な本だ。あの佐藤愛子が書いたからこそ、変な記述がいろいろあってもどこかで「本当かも」と思わせる。そう言う意味では著者にしか書けなかった本ではある。

2003年01月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:哲学・精神世界

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