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LV4「だれが『本』を殺すのか」

佐野眞一著/プレジデント社/1800円

だれが「本」を殺すのか
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未曾有の出版危機、ということをテーマにノンフィクションで450ページ強も書いてしまうこの筆力! まずそこに驚く。
読み始めるとどうして分厚くなってしまったのかの理由はわかってくるのだが、でもやっぱり200ページくらいにまとまるんじゃないか、という思いもある。こういうテーマの本こそ、1000円くらい、かつ、程よい薄さで出版することが本を殺さない一助になったりするのでは、という気もしたり。

内容的には、「本を殺そうとしているのは、出版社なのか編集者なのか取次なのか書店なのかデジタルなのか著者たちなのか、それとも読者なのか…」ということを数多くのインタビューを交え、ルポタージュしていくもの。
取次や再販制度など、著者にとっては常識の言葉を読者に説明せずに使っている不親切さは多々あるが、ぐいぐい本質に迫っていく力はさすがなもの。面白い。また、本好きな身として、いままで知らなかった配本の仕組みや客注の謎がいろいろわかったのもうれしい。暗澹たる気持ちになったり、展望が開けたり、忙しい本であるが、本を殺したくないという著者の気持ちは切実に伝わってくる。

個人的には「ネットが常時接続ブロードバンドになり広く接続料が意識されなくなった時点で、本、CD、ビデオなどの旧来媒体はすべて再編を余儀なくされる」と思っている。取次問題もこの「外圧」で変わらざるを得ないだろう。でもこれは「殺し」ではないだろう。きっと「活かし」になるはずだ、と、本好きのボクは楽観視しているのであるが…。

2001年05月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ノンフィクション , 評論

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