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「シェイクスピアを盗め!」

amazon全米図書館協会最優秀賞受賞の本らしい。
時はシェイクスピアが生きた400年前のロンドン。速記術を仕込まれた丁稚の主人公がロンドンで上演中の「ハムレット」を速記してまるまる盗むことを言いつかい・・・というストーリーでなかなかよく出来ている。当時のイギリス、そして当時の舞台のあり方が活写され、そこにスリルも加わって、ちゃんと面白い。
ただ主人公一人称文体なので、当時の時代考証的説明がどうしてもしにくくなっているのが残念ではある。ちょっと史実的視点からも読みたかった本なので(もちろん一人称だからこそ伝わってくる臨場感はあるから、どっちもどっち)。
そういう意味では、映画「恋に落ちたシェイクスピア」あたりを観てから読んだ方が、より臨場感が味わえると思う。スレてしまったオッサンとしては食い足りない部分も多い本だったけど、じっくり判断するとやっぱりいい本かも。題材も視点もいいしテンポも上々。たまにはこういう善意の本(というか、害のない良書というか)もいいものだ。難を言えば、シェイクスピア自身の登場がもう少し欲しかったかも。
2001年04月01日(日) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(海外)
@satonao310