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LV5「OUT」

桐野夏生著/講談社/2000円

OUT(アウト)
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なぜ直木賞をとれなかったのか、と不思議な気持ちになる。いったい審査員は何を見ているのだろうか。

確かに警察の追及部分は甘いし、男が復讐していく過程の心の動きももうひとつ突っ込みが足りないかもしれない。
だが、主婦が死体を解体するに至る「寂しさ」はとてつもないリアリティで書かれているし、各登場人物たちのキャラクター造形・リアリティもまったく見事。情景描写も簡潔かつ充分かつ異様なリアリティ。ストーリーテリングも上出来だ。こういうイマな本に直木賞をあげないと、そのうち日本レコード大賞みたいに全く権威がなくなっちゃうんじゃないだろうか。

欲を言えばエピローグが弱すぎるかも。こういうエピローグならないほうが良かったのではないだろうかとちょっと思ったけど。

1998年02月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ミステリー

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