トップ > おもしろ本 > 著者別一覧 > う > ウィリアム・リバーズ・ピット >
「スコット・リッターの証言 イラク戦争〜ブッシュ政権が隠したい事実」

amazon帯に「イラク攻撃は前代未聞の愚行だ」とある。
アメリカ人の元国連査察官で長くイラクを査察したスコット・リッターが書いた薄い本だが、内容は戦争に傾きつつあるアメリカ(というかブッシュ)の暴走に警鐘を鳴らしてあまりある。なにしろ査察官自身が自信を持って「核兵器は議論の余地なく廃棄され、化学兵器や生物兵器も破棄され、残っているとしてもすでに用をなさない」と言い切っているのである。それも実に冷静沈着かつ「発言を裏付ける文書を持って」である。そのスタンスは戦争反対論者というより科学者のそれである。そしてきちんと愛国者である。アメリカを愛するがゆえの告発だ。胸に響く。
特に41ページから始まる、ピットによるリッターのインタビューは圧巻。
チェイニー、ラムズフェルド他がどれだけ薄弱な根拠に乗っ取り、さまざまなことをごまかしているかがよく見えてくる。また、ハディル・ハムザ、リチャード・バトラーたちの大嘘にも「裏付ける文書を持って」反論している。ここらへんの「体制側による情報の作られ方(メディア・コントロール)」は背筋が寒くなるほどである。まさに「ブッシュ政権が隠したい事実」であろう。
リッターの言っていることが事実なのかどうかの検証資料をボクは持っていない。が、詳細に読んでいっても、論説は実に明解で反論の余地がないように思える。今回のイラク攻撃について少しでも思考しようとする人は、まずこの本を読むべきだ。そして客観的に眺めてみることだ。たった120ページの薄い本だが、これだけで充分じゃんと思うくらいブッシュの論理を打ち破っていると思う。
2003年02月01日(土) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:時事・政治・国際
@satonao310