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「天文学者の虫眼鏡」

amazon毎日新聞で古館伊知郎が「目から鱗の名著」と書いていたのを思い出して本屋で購入。
1999年出版の本で、内容自体は96〜97年に「図書」に連載されていたもの。著者は自称「文系」天文学者。様々な文学作品をひもといたエッセイなのだが、着眼点が非常に面白く、知的興奮度は抜群である。
例えば「コップ一杯の水にニュートンの脳細胞を作っていた原子が4000個も含まれている」とか「超自然的な力が働くように思える予知夢であるが、偶然に予知夢を見る人を確率論で計算していくとたった一日で日本に26人もいるはず」とか、文学を起点にこんな面白い話まで発展していくのか、という話が満載なのである。漱石の猫を分析した章も興味深いし、カエサルのローマ暦の話もわかりやすい。
新書はこうあるべし、という見本のような本である。面白い章と面白くない章の差が顕著なのが残念だが、かなり楽しめる。おすすめだ。
2002年07月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
@satonao310