助けあいジャパンの代表理事に戻りました。理由は経営の建て直しです。

2014年12月30日(火) 17:04:51

年末も押し迫った今日ではありますが、様々な事情でみなさまに半年近くご報告できなかったことがひとつあります。

いままで直接的に関係してくださった方々にもずっとご報告できず申し訳なかったのですが、公益社団法人「助けあいジャパン」は、今年、たいへんな財政危機に陥っています。

その建て直しをするため、私は会長職から代表理事に戻っています。
また、副会長だった石川淳哉も代表理事になり、ダブル代表体制で事に当たっています。そして新たに、経営再建に精通している斉藤徹(創立メンバーのひとり)に理事に入ってもらい、監事には企業財務に精通した中山敦に入ってもらいました。



こうして内部体制が整った結果、まだまだたいへんな状況には変わりありませんが、喫緊の危機は脱出できそうですので、ようやくご報告できる次第になりました。関係者のみなさま、支持してくださったみなさま、協力してくださったみなさま、ご報告が遅れて申し訳ありませんでした。


財務状況が表面化したのは今年7月末。
経営建て直しのために私が会長職から代表理事に戻ったのが10月末。
みんなで必死に努力してもなかなか突破口が見えず、絶望とぬか喜びを往復しているような日々でした。眠れない日がいまでもずっと続いています。

震災から3年が経過し、風化も進んで、たぶんどこの支援団体も資金難にあえいでいるとは思いますが、助けあいジャパンの場合は、今年の春に行った「きっかけバス47プロジェクト」(全国の学生を東北に送り込む事業)において、資金援助や寄付金を見込んで事業を大きくし、結果的に大きな赤字を作ってしまいました。それが直接の原因です。

当時の代表理事の見込みの甘さだけでなく、管理体制の欠如、理事会の形骸化など、様々な要因がそこにはありました。結果として、関係会社様・支持者様に大変なご迷惑とご心配をおかけいたしております。本当に申し訳ありませんでした。心からお詫び申しあげます。

問題が表面化して以降、野田祐機代表理事が責任をとって辞任し、長谷川雄介が代表理事を受け継いで奔走して参りましたが、未だこの困難な状況を脱っしきっておりません。公的な受託事業などは粛々とこなしておりますが、経営建て直しの道はまだまだ遠いのが現状です。

そのため、より大胆な改革を行い、組織を一から建て直すため、上記のように、理事体制を一新し、最速での経営建て直しに当たることにいたしました。

そのうえで、よりコストがかからない組織に生まれ変わるため、大胆な人件費削減を試みております。まず、いままで必死に走り回ってくれた若手幹部たちに一度組織から離れてもらい、外から応援してくれる形をとりました。
また、東京オフィスの有給従業員にこの困難な状況を説明し、公的な受託事業や、復興情報発信や防災支援事業に支障がでない範囲で、オフィスまわりも含め、その多くを解雇・解約させていただきました。佐藤と石川も、設立当初からずっと無給でやってまいりましたが、斉藤・中山も含め、今後も無給で事に当たります。

カタチ的に組織は小さくなりましたが、従業員や理事でなくなっても、仲間たちの「復興支援」への想いは変わっておりません。これまで通りのチームワークで事に当たっていきたいと思います。


支援団体は想いが先行しがちです。
今回も「きっかけバス47プロジェクト」に対して、個人で借金をして事業を進めたスタッフが多数いることが後でわかりました。結果的に大赤字になり各所に多大なご迷惑をおかけしたとはいえ、そこまでしてこのプロジェクトに賭けた野田とスタッフたちの熱い想い自体は、現代表理事として否定したくはないと思っています。実際、きっかけバスで東北に行った1,711人の学生たちは見違えるほど成長して帰ってきましたし、被災地の方々との交流も進みました。彼らが作ったこの"きっかけ"は、いつか大きな実をつけると信じております。

しかしながら、想いだけでは運営はもちろんできません。
公益社団法人としてまったく言い訳のしようがない未熟さが当時のこの組織にはありました。代表理事に戻ってからも、次々に思いがけない負債や見積もりの甘い契約物などが出てきて果てしない思いをしたものです。当時なぜもっとチェックできなかったのか、体制も含め、深く反省いたしております。

ご迷惑をおかけした会社さま、関係者のみなさま、ボランティアで参加くださったみなさま、ご寄付くださったみなさま、そして支持してくださったみなさま、本当に申し訳ありませんでした。

震災から4年近く経ちましたが、真の復興はこれからです。
これまでずっと、少しでも被災地の役に立とうと必死にやってきて、このタイミングでこの団体を諦めてしまってはいけないと思っています。

まだまだ道は険しいです。たいへんな状況にはまったく変わりはありません。
今後も、公的な事業を確実にこなしつつ、出来る努力はなんでもして経営を建て直してまいりますので、助けあいジャパンを何卒よろしくお願いいたします。



・・・ということで、現在、生まれて初めてに近いレベルでの苦境を味わっております。ここ半年、震災支援関係への言及が減ったり、更新が以前以上に滞ったりしたのはこれが原因です。正直それどころではなかったのです。


ただ、人の心の温かさや友人のありがたさ、普通に生きていけることの幸せなど、この半年ほど感じた日々はありませんでした。

大きな金額を背負い、歯を食いしばる日々が続いていますが、次の成長に向けて大きな糧となる経験だと思っています。

未来を託すに足る新しい事業も育ちつつあります。一緒に走ってくれる仲間たちにも恵まれています。協力するよと声かけてくださる方もいらっしゃいます。なんとかピンチをチャンスに変えるべく、前向きに乗り越えていく所存ですので、これからもあたたかく見守っていただけると幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします。

p.s.
みなさまの応援をいただいた「きっかけバス」については、参加した学生たちの強い意向もあり、今後は名前を変えて学生たちが続けていくことになると思いますが、その場合も助けあいジャパンとして、彼らのバックアップはしていきたいと思います(残念ながら直接の運営は当面できません)。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。

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