仮設住宅格差の顕在化

2011年6月15日(水) 8:22:48

昨日は「仮設住宅の勉強会」を「助けあいジャパン」情報発信本部で開いた。

実際に仙台近郊の仮設住宅を見に行って現地で関係者と話してきた内藤久幹くんを招いて、現状をくわしく教えてもらった。

大きな流れで言うと、避難所はどんどん閉じられていき、これからは仮設住宅フェーズに入っていく。
タテマエとしては2年間住めるということになっているが、そう簡単なことではない。阪神大震災の例から考えると5年くらい住む方も数多く出そうである。

その中で、仮設住宅格差が顕在化してきているようなのだ。
あるデータによると、全仮設住宅の中で施工を請け負ったのは

プレハブメーカー 65%
住宅メーカー   25%
地元工務店    10%

だそうである。
そして、そのクオリティの差が実に大きいというのである。

プレハブメーカーの利点は早く作れること。一刻も早く仮設住宅が必要だったのでその利点は大きいが、でも、出来上がりのクオリティは「とてもじゃないが2年間住むのは無理」と被災者の方々が嘆くレベルらしい。細かい部分までヒアリングしたが、ちょっと絶句ものだ。ボクなんかひどいホテルだと一泊でもうんざりするが、このクオリティで2年以上住むのは苦痛以外の何ものでもないかもしれない。

それに比べて、住宅メーカーのものはかなりクオリティが高く、地元工務店のものは普通の一軒家と変わらないレベルのものもあるらしい。この格差はボディブロウのように効いてきそうだなぁ。いい仮設に当たった方はいいが、クオリティが低い仮設に当たった方は相当モチベーションが下がっていると聞く。

他にもいろんな問題を聞いた。仮設住宅で長く暮らす方々に対する支援に本腰を入れ始めなければいけない。一方でまだまだ避難所のケアや被災地区の復興も大切。先は途方もなく長く、やらないといけないことは山ほどある。ちょっと呆然とするが、呆然としていいのは被災者だけ。さて、でも、どこから手をつければ良いか・・・

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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