おもしろいことはすぐ近くにある

2011年3月 2日(水) 17:39:46

おとといも書いたように、梅佳代とのトークショーには「今、梅佳代的コミュニケーションの波紋」という題名がついていた。

いったいボクは何を話せばいいの?状態だったが、司会進行の吉川由美さんが上手で、滑らかに「今という時代に梅佳代がウケている理由」について、話が進んでいった。

というか、全体的に爆笑の連続。
いやぁ、梅佳代、おもしろすぎ。彼女が話すところ、常に爆笑。「最近ではカメラ界のきみまろと呼ばれててヤバイ」と言っていたが、このウケ方は尋常ではないなぁ。

ま、真面目に内容を振り返ってみると、まず最初に「なぜ梅佳代が好きなのか」と話題を振られたので、「すぐれた芸術はどれもそうなんだけど、梅佳代の写真は『世界に対する新しい見方』を与えてくれる。そこが好き」と答えた。梅佳代の写真を通して、梅佳代の視点を手に入れ、日常が少し違って見えてくる。その心地よさがなんとも好き。

また、いい意味での「礼儀のなさ」についてもw
なんというか「ヒエラルキーからフリー」な部分がとても共感できる(ここで「ヒエラルキーって何? またそんなインテリみたいな言葉使っちゃって!」と梅佳代から突っ込まれたがw)。偉いヒトにも怖いオッサンにも無邪気な子供にも同じ態度で接し、礼儀なくどこどこ入り込んでいく。この感じ。なんかとても刺激を受けるんだよなぁ。

そして、「今なぜ梅佳代がウケているのか」については、「なんでもない日常への絶対的肯定、そしてそれが日本という国に対する肯定にまでつながっていっているんじゃないか」みたいな話をさせていただいた。つか、こうやって読むと固いな。まぁそういう内容を柔らかめに。

なんというか、おもしろいことは、どこか遠くにあるのではなく、すぐ近くにある、みたいなこと。魅力的なヒトは、どこか遠くにいるのではなく、すぐ近くにいる、みたいなこと。梅佳代はそれをさりげなく教えてくれる。

それが「なんだかんだ言っても日本っていいじゃん」という気分にまでつながっていく気がボクはしている。ワルイトコロばかり見るのではなく、もっとイイトコロを見ようとヒトに思わせる感じ。それが閉塞感バリバリな日本に生きるボクたちに、とても心地よいのではないだろうか。とか。

内田真由美さんの話の中では「梅佳代はたくさんシャッターを押した中であの決定的な瞬間を選ぶのではなく、もう本当に一枚か二枚しか撮らないの。それがあの最高に面白い写真になるのがすごい!」というのが印象に残っている。本当に一枚か二枚しか撮らないもんなぁ。

梅佳代が言ってたよ。
「みんな、シャッター押すのが遅い。もっと早く押さなくちゃ」

なるほど「相手に構える隙を与えない」そのシャッターチャンスが彼女のテクニックのすべてなのかもしれない。逆に言うと、相手が構えたあとではいい写真は撮れないので、何枚も何枚も撮らないのかも。

あぁ「はっち」や「八戸レビュウ」の他のことについても書きたいけど、ちょっと時間がないのでまた明日(またかよ)

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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