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「こども選挙」無事終了! 感謝!

2011年2月26日(土) 20:32:55

まぁ予想通りぐだぐだだったのだけど、でもそれは大人的時間感覚。こどもたちはとっても楽しんでくれたようであった。やってよかった。とても面白い体験だった。

慶應義塾大学日吉キャンパスで行われたワークショップ・コレクション。そのスペシャル・ワークショップとして参加させていただいた「こども選挙」だが、本番の今日、スタッフや協力者は20名を超え、すばらしいチームワークでなんとか無事に終了にこぎつけたのである。関係各位、本当にお疲れ様でした!

朝10時前に現地に集合して、さっそく準備。
前日に下見しておいたこともあってもろもろ順調。で、役者さん(青年団から4人)も含めてひと通り揃ったところでスタッフ自己紹介と相成った。半分くらいが初対面の関係。前日までメールでがんがんにやりとりした仲間だけでなく、当日だけ助けに来てくれた頼もしい方々も多い。みんな明るくて自分から仕事を見つけて動く人ばかりなのでどんどん準備が進む。

11時すぎからランスルー(進行台本通り一度全部やってみること)。
ここでいろんな問題点が噴出した。ここはどうすればいいのか、こういうことが起こったらどうすればいいのか、などなど。全体に長すぎることもわかったので、急遽いくつかのシークエンスをカットしたりもした。

で、12時40分に開場。
役者さんたちも含めて教室前で客引きをしたのだが、このワークショップ博覧会、今年は2日間で4万人くらいの動員が見込まれている大イベントで、たっくさんのワークショップが出展している。こどもにとってお目当てのワークショップも数多くあり、飛び込みで入ってくれるこどもたちは少ない。大きな声で客引きするも、なかなか…。

使っていたのは傾斜がついた大教室で、なんと400人のキャパである。そこに最終的に40人弱の子供たち(平均小2くらい)と付き添いの親御さんたちが集まってくれた。まぁ相対的にものすごく少なく見えるのが寂しいが、実は当初からそのくらいを想定して取り組んではいた。

なぜなら、プログラムの中にグループ討議&発表があるのだが、時間的に8組くらいしか発表できない。そして子供たちがいきいき討議するには一組5人〜8人くらいが適当だろうと経験者を中心に考えていたのである。つまり40人から60人くらいが限度。結果40人弱というのはちょうどよい人数だったと思う。

アイスブレイクのグリコじゃんけん大会、MCの挨拶、そして鳩山前首相によるビデオ・メッセージがあり、その後テーマ発表があった。
進行に沿って正面のスクリーンにプロジェクターでスライドを映し出したのだが、なぜかパソコンから投影すると暗くなってしまうのが下見で発覚したので、書画カメラを使ってアナログ操作することに。でもこれが逆に手作り感があってよかったと思う。絵本出版社の方が作ってくれたスライドがまたこどもたちに実にわかりやすく作ってあってGOOD!(さすが!)

テーマは「わが家にはいまたくさんのローンがあるけれど、あたらしくこども部屋を作った方がいいかどうか」。

このテーマでお父さん党とお母さん党が闘いあう。
お父さん党は「絶対こども部屋は必要! ローンなんてたいしたことない。ひとりで勉強するのが大切!」という主張。お母さん党は「ローンが多すぎる。それを返すのが先。こども部屋はいらない!」という主張。まずはお父さん党党首「ただし」くん(正しいことを言うただしくん)が演説をし、次にお母さん党党首「のんちゃん」(断固ノー!ののんちゃん)が演説した。

いやー。青年団の方々、さすが。
もうこどもも大人も大受けで、笑いをがんがんとっていく。ファシリテーターたちがヤジを飛ばすのを見てこどもたちからもヤジがバンバン出はじめ、一気に会場が暖まった。

ここで一回目の投票をして、こどもたちは席を移動(こうやってカラダを動かさせるのがワークショップでは大切らしい)。
お母さん党圧倒的に優勢である。まぁそうなるかなと思ってお父さん党の演説をかなり「こどもに甘く」しておいたのだが、3/4が「借金をまず返す」という方に投票した。

で、第二回目の演説。今度は「つくるくん」(こども部屋をつくるぞーのつくるくん)と「わいちゃん」(わいわいがやがや楽しいわが家のわいちゃん)の応援演説もあった。つくるくんはプライバシー問題を主張、わいちゃんはリビングで勉強すりゃいいという主張。またまたウケたあと、第二回目の投票&移動。お母さんの圧倒的優勢は変わらない。

この投票でそれぞれの党に入れたこどもたちが、今度は党員となり、「うしろの方で見学している大人たちを投票者として、清き一票を入れてくれるように応援演説をする」というのがこの企画のキモである。

つまりここでこどもたちのグループ討議に移る。各党ごとに適当にグループにわかれ、ファシリテーターがつき、みんなで画用紙や模造紙なんかを使って応援のプレゼンを考えていく。

実は「そんなこと、こどもたちってやってくれるのかなぁ。しかも小学校低学年だしなぁ」とボクは危惧していた。でも違った。ファシリテーターたちの凄腕もあるが(乗せ方見てると惚れ惚れする)、みんなノリノリで自分の考えを言い、グループの考えをまとめていく。

そして、お父さん党2組、お母さん党4組、無党派1組(というかひとり)の計7組に分かれて壇上で行ったプレゼンはそれぞれ面白く、見学の大人たちから笑いや感心の「おー!」が次々と。終了後の大人の感想に「こどもがあんなに自分の意見を言うとは思わなかった。今度からもっと意見を聴きます」というのがあったけど、まさにそんな感じ。

で、最終投票はこどもも大人もみんなでやり、白板に青い紙、赤い紙を貼っていって棒グラフ化。開票は、まぁ盛り上がるよねw

で、結果は号外をご覧あれ。
これ、博報堂の須田和博くんが編集長をやり、絵本出版社の方とボクがサポートし、CANVASの並木さんの協力もあって、開票して数分後にはプリントアウトしてみんなに配ったという離れ業(笑)。須田編集長、お疲れ様!

票数や勝ち負けが目的ではなく「こどもが自分で考え、みんなの意見を聴き、自分の意見を決めていくこと」が目的のワークショップなのだが、まぁそれでも一応結果を書いておくと、42票 vs 24票だったかな、お母さん党の圧勝だった。
でもこどもたちの応援演説を聴いて大人たちがなぜか「お父さん党」に多く入れるということが起こったのが面白かった。お父さん党は少数だったこともあり、応援演説のチームワークもなかなかよかったし、ちょっと判官贔屓も起こるんだよねw

で、最後に鳩山さんのクロージング・メッセージをビデオで見て(機材不良で少し手間取ったけど)、日本の借金問題を数分だけレクチャーして、終了・解散。全体進行のまぁちゃん・ゆみちゃん、本当にお疲れ様でした!

こどもたちが口々に「楽しかった〜!」と言ってくれたのが実にうれしかった。「明日はやらないの? 今日だけ? へー、今日来てよかった!」と言ってくれた子もいたらしい。よかったよかった。まぁ初めての試みとしては成功と言えるのではないだろうか。

まぁよく考えたら、実に濃くて贅沢なンバーが集まったもんなぁ。
マークやたすきや投票箱は徳田祐司のアートディレクション。MCはワークショップデザイナー。進行台本はADKの方と絵本出版社の方。演説はボクと須田くんとADKの方。号外は須田くんと絵本出版社の方とボク。カメラおよび機材は現役テレビマン。進行役は最前線の営業やIT戦士や現役大学生。スライドは絵本出版社の方々によるわかりやすい絵解き。ファシリテーターは日本各地から集まってくれた凄腕たち。そして演説は青年団の方々。うーん、贅沢。

またこのメンバーで何かできるといいな。続編ができたら尚よし
ワークショップの「ワ」の字も知らないのを知りながら声をかけてくださったNPO CANVASの石戸さん宮本さん、そして中村伊知哉先生に感謝。

と、長々と書いてきたが、とりあえず現場の空気感を書き残しておきたかったので、八戸へ向かう新幹線の中で書いている。

というか、後片付けや振り返り(反省会)も少ししかせず、終わってすぐに教室を走り出て八戸に向かっているのがちょっと心残り。もう少しあの場に残って余韻を楽しみつつ話などをしたかったかも。

個人的には記憶に残るいいイベントだった。来てくれたこどもたち、そして見学の方々もありがとうございました。

※終了後、こんなツイートが @Ma_pruptさんから。よかった。

おつかれさまでした!楽しいワークショップでした。意見を言いたくて仕方がないこどもが多かったですね。都知事・区議選への興味がUPすると思います。楽しみ。息子はおとうさん党⇒おかあさん党、娘はおかあさん党一筋でした。私は演説も大事なものだと改めて思いましたよ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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