犬の安楽死について(もしくはオッサン化する我が愛犬について)

2011年1月14日(金) 12:02:53

犬もオッサン化するのだな。
愛犬(トイプードル、8才、人間で言うと50〜60才)がだんだんオッサン臭い行動を取るようになってきた。

ゲップ、イビキが頻繁になってきた。なんかアゴをカクカクと動かすような、むにゃむにゃ口を動かすような、老人っぽい仕草をするようになってきた。なんだかわりと怒りっぽくなってきた。すべて「あぁこういうオッサンいるよなぁ」的である。見た目がぬいぐるみみたいなので(写真集)、オッサン臭さがより際立つ。オッサンくさっ!

というか、超元気かつ病気知らずの我が愛犬ではあるが、そろそろ「あと数年しかいっしょにいられないかも」と覚悟しはじめないといけない時期なのだろう。そうか、キミともあと数年かもしれないのか(可能性的にはあと10年くらい生きることもありえるが、あと数年で死ぬ可能性も十分ある)。

以前、「バスターが死んだんだぞ」というイギリス在住のノーマンテイラー邦子さんのブログ記事をご紹介した(この日)。大反響だった。

で、この翻訳記事を読んで、「あぁやっぱりイギリスでは安楽死が一般的なんだ」と思ったのだが、他にもそう感じる方がいたようで、数人の方がメールやツイッターで犬の安楽死のことを話題にしていた。

ある方のメールを一部引用させていただく。

少し前のさなメモで紹介されていた「バスターが死んだんだぞ」。
飼い主が、何の迷いもなく初めから安楽死を選択していることに驚きました。

このさなメモの一月ほど前 愛犬が死にました。
13歳の、かわいく、おばかで、おりこうなトイプーでした。近い将来、その日が来ることは春からわかっていました。「安楽死の選択も視野に入れて・・・」とも言われていたので、眠るように、とはいかないこと、獣医さんはわかっていたのでしょうね。

夫と、乾く唇を蜂蜜水でしめらせながら、痙攣する体を一昼夜ずっとさすりながら、ウチの子になってくれてありがとうとお礼を言いながら送りました。

苦しい思いをさせてしまったのかもしれません。
安楽死させてやれば良かったのかもしれません。
今も答えが出せません。

もう1匹いる子(トイプー)がもし同じ状況になったとしたら、安楽死を選択するか決められません。

でも、犬は、ちゃんと自分の力で寿命を全うするのではないか、と思うのです。

今まで2匹、トイプーを見送りました。
この子も含め3匹ともそれはそれは見事に、立派にちゃんと死んでいきました。

エサを全く食べなくなります。
大好きなぎゅうにくも、ささみも、ちいずも、あいすも、茶色の瓶を見ただけで狂喜乱舞(なぜか)するわかもとも、何も食べなくなり、顔色が悪くなり(ホント、顔色が悪いの、わかるんです!)今日か、明日・・とわかります。

バスターは大好きなブルーチーズを食べながら・・・
まだ、食べる気力があったのなら、数日かもしれませんが、一緒に過ごせたんじゃないかな。でも、だからこそ、このときを選んだのでしょうね。

一番良い方法が何なのか答えが欲しいです。

さて。
ボクはどうするだろう。

日本ではあまり安楽死という考え方は普及しないが、この前自分が全身麻酔されたとき、「あぁこういう風に死んだら何も苦痛はないし、何もわからないな」とは思った。「安楽」ではある、と。でも、愛する人や動物だったらどうだろう。犬はどっちがいいだろう。答えは出にくい。

ただ、安楽死は「死の意味」を曖昧化する気はする。
送る側としては最期の最期までしっかり見届けるべきだという想いも強い。でも相手はつらく苦しい最期の時を過ごすかもしれない。そこが問題。

もちろん先送りする問題だ(ボクも50才、55才、60才で考えが変わってくるだろうから)。
でも、頭の隅っこでずっと考え続けなければいけない。

どんどんオッサン化する愛犬を見ながら、そんなことを思う寒い金曜日。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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