我々の未来は「あっち」に行くっぽい

2010年9月 3日(金) 9:00:49

昨日、アップルのCEOスティーブ・ジョブズが発表した「Ping」(iTunes 内の音楽ソーシャルネットワーク)は、単にアップルの新サービスというだけでなく、「我々の未来は『あっち』に行くんだ」ということを端的にアピールしている象徴的な例だったと思う。

いや、アップル=我々の未来、なんてことが言いたいわけではない。Ping が世の中を席巻するという意味でもない。

なんというか、いまツイッター上やフェイスブック上で起こっていることは、今後の世界が進むカタチなんだろうとボンヤリ予想はしていたけど、やっぱりそうみたいだな、と実感できたということ。

ネットが普及して十数年、昔「こんな風な世界になったら面白いな」と夢想していたことが、ツイッターやフェイスブックで急に身近なものとなり、「人と人とのつながり(ソーシャルグラフ、オープングラフ)がプラットフォームとなるコミュニケーション大変革」が起こりつつある。それがより肌感覚的に近く感じられるようになってきたということ。マスメディアという一方的な送り手が影響力を独占してきた社会がようやく過去のものになりつつあるということが、より現実味を帯びて見えてきたということ。

この変革の流れを理解できるか、理解できないか。じゃあどうすればいいかを考えられるか、考えられないか。
コミュニケーション業界およびそこで生きる企業の盛衰はこの一点にかかっているかも。いや、企業というか個人か。マスメディアと替わって様々な「個のネットワーク」が世の中の影響力の中心になる。個人個人がそういうネットワークの中の『個というメディア』であり『ひとつのノード(結節点)』であるという自覚を持ってふるまえるかどうか。そういう「個」がどのくらい集まっているかが企業価値になることを企業や個人がどのくらいわかっているか。その辺にかかっている。

って、「オレはわかってるもんねフン」みたいな風に読めるかもだけど、そうではない。ボクもまだずいぶん視界がボンヤリしている。ここからの未来はとても難しい。ただ「我々の未来は『あっち』に行くっぽい」ということはわかった。そのとき大切っぽいことも少しわかってきた。そこを信じて進んでみようと思っている。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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